商船三井は25日、ポルトガル沖で出火した同社運航の自動車運搬船「フェリシティ・エース」に救助船が到着し、アゾレス諸島の安全海域に向け、曳航(えいこう)を始めたと発表した。消火は完了していないが、煙は収まりつつあり、油の流出も確認されていないという。
救助船は海難救助会社が手配し、消火と曳航の機能を持っている。ヘリコプターで上空から自動車船に乗り込み、状況確認も始めた。これまでは海水をくみ上げて放水する小型救助船が作業していた。
火災は16日に発生。乗組員22人は無事救助され、自動車船は燃え続けたまま無人で大西洋を漂流していた。船はポルシェなどの高級車約4千台を積み、ドイツから米国へ向かっていた。