ウクライナ東部の親露派、ロシアに軍事支援を要請 露軍派兵へ着々

産経ニュース
23日、ロシアとウクライナの国境に向かうロシア軍の車両(ゲッティ=共同)
23日、ロシアとウクライナの国境に向かうロシア軍の車両(ゲッティ=共同)

【モスクワ=小野田雄一】ロシアのペスコフ大統領報道官は23日、ウクライナ東部を実効支配する親露派武装勢力「ドネツク人民共和国」と「ルガンスク人民共和国」(ともに自称)の各指導者がロシアに軍事支援を要請したと発表した。タス通信が伝えた。

ペスコフ氏によると、親露派は「ウクライナ軍からの攻撃」の激化や同国軍の兵力増強などを理由に支援を要請。親露派は、17日以降にウクライナ軍が340回以上の砲撃を行い、多数の住宅や学校、医療機関、インフラ施設などが被害を受けたと主張していた。

ウクライナは親露派への攻撃を一貫して否定。米欧諸国も、親露派の主張はロシアの軍事介入を正当化するための虚偽情報だとする見方を強めている。

プーチン大統領は21日、両「共和国」の「独立」を一方的に承認し、両「共和国」からの要請に基づいてロシアが軍事支援を提供することや、基地を建設することなどを定めた「友好条約」も締結。22日には露上院にロシア軍の国外派兵の許可を求めて即日承認を受けるなど、ウクライナ東部への派兵と駐留に向けた動きを着々と進めている。

欧州連合(EU)のボレル外交安全保障上級代表はフランス公共放送のインタビューに「ロシア軍は既に親露派支配地域に入った」との見方を示した。一方、ロシアと親露派は現時点で「派兵は始まっていない」としている。

ロシアは両「共和国」への部隊派遣はウクライナ東部紛争の停戦実現につながると主張。ただ、一連の動きは、ロシアが「ウクライナ軍の攻撃でロシア兵が死傷した」などの口実をつけてウクライナに本格侵攻する前段階であるとする観測も出ている。

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