雇用保険は何のために加入するの? 加入条件や加入のメリットを解説

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はじめに

会社に就職した際、条件を満たした社員や従業員(労働者)は必ず「雇用保険」に加入する必要があります。しかし、存在は知っていても、加入することで一体どんなメリットがあるのかわからないという方もいるのではないでしょうか。そこで今回は、加入するための条件、そして加入することで得られるメリットについて解説します。

雇用保険の役割とは?

※画像はイメージです(GettyImages)
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加入する、しないに関わらず、雇用保険がどんな役割を担っているのか知っておくことは大切です。ここでは、その役割を2つ紹介します。

労働者の生活・雇用の安定を図る

ひとつめは、「労働者の生活を支えるとともに雇用の安定を図ること」です。社会で安心して働くためには、経済的、身体的ともに生活が安定していることが不可欠です。活用できるさまざまな給付金や制度は、安全に働けるよう労働者を支えています。

一例ですが、失業してから再就職までの間、無収入では生活に不安があるだけでなく、焦りから転職活動が難航する、もしくは望まない就職をしてしまいかねません。そのような事態を未然に防ぐために、「失業手当」と呼ばれる給付金を支給する制度が存在します。この給付金によって、労働者は失業後の経済面の心配なく転職活動に励めます。その結果、手当が一時的な生活の支えとなるだけでなく、長期的かつ安定した仕事への就職につながるのです。

労働者の就職の促進

もうひとつは、「労働者の就職の促進を図ること」です。失業時の手当だけでなく、就職を促すさまざまな制度が存在しています。たとえば、「職業訓練」は資格や免許、技能など再就職に必要な様々な知識やスキルを習得でき、労働者が希望する職に就けるよう就労支援を行っているのです。

また、「就業促進手当」や「雇用継続給付」など、再就職をした人や育児・介護などで今は働けずとも就職を望む人など、幅広い労働者を支える制度が充実しています。これらの制度は、労働者のよりよい就労、就職のために活用されているのです。

雇用保険の基本的な加入条件3つ

ここからは、保険に加入するためには一体どのような基準があるのか、その条件の中から基本の3つ紹介します。加入を考えているならば、自身が条件を満たしているかどうかしっかり確認しておきましょう。

1.31日以上働く見込みがある

ひとつめの条件は、雇用先で働く見込みが最低でも31日以上あることです。そのため、31日に満たない日数で働く場合や見込みがないと判断される場合は、加入条件から外れます。

たとえば、正社員のように働く期間に定めがない場合はもちろん条件を満たします。また、パートや派遣社員であっても「期間を更新する場合有り」と契約書に記載がある、もしくは31日未満での「雇い止め」について記載がない場合は、加入条件に当てはまるのです。また、契約にそれらの規定がなくとも、実際に31日を超えて労働者を雇用した実績がある場合も同様です。

2.1週間の所定労働時間が20時間以上

ふたつめの条件は、1週間あたりの「所定労働時間」が20時間以上あることです。労働時間には、所定労働時間の他に「法定労働時間」がありますが、保険加入において重視されるのはあくまで所定のため、条件を確認する際には注意が必要です。

法定労働時間は、1週間あたり40時間、1日では8時間とされています。所定の労働時間はこの基準の中で自由に決められるものであり、これが20時間以上であれば条件を満たしたことになるのです。一般的に、この労働時間については雇用契約書や就業規則に示されているケースが多いため、加入を考える際は確認してみるとよいでしょう。

3.学生でないこと

原則として、学生は保険の加入対象外です。そのため、加入も学生以外に限られます。この「学生」とは、教育法によって定義されている高等学校や大学、夜間・定時制高校や専門学校に通う生徒を指します。

ただ、卒業後の就労が決まっている事業所で勤務するケースや、休学中の労働など、一部条件を満たすことで加入が認められる場合も。そのため、学生の場合はよりしっかりと自身の働き方や加入の条件を確認しておく必要があるのです。

雇用形態別に加入条件の注意点を紹介

※画像はイメージです(GettyImages)

ここでは、加入条件における注意点を、雇用形態別に紹介します。働き方によって加入の条件が違う場合があるため、しっかりと留意しておきましょう。

非正規雇用者の場合

パート、派遣労働者といった非正規雇用者は、加入条件のうち「所定労働時間」について注意する必要があります。契約内容や実際の労働時間によっては、一時的に条件を満たしても加入対象とはならない場合があるためです。

たとえば、1週あたりの労働を15時間までと契約していたとして、契約期間のうち1週のみ20時間を超えたとします。この場合は一見条件を満たしているようですが、本来は15時間までであり、かつ他の週では20時間を超えていないため、対象とはなりません。

この他にも、契約の変更や雇止めにより基準となる期間分の労働見込みを満たさなくなった場合も、対象外となります。

日雇労働者の場合

1日単位での労働や、30日以内の期間のみ労働する日雇労働者は、他の働き方をする被保険者とは異なる「日雇労働被保険者」となり、手続きによって加入が可能です。また、日雇であっても、同事業所での勤務日数が継続して31日以上となった場合や、2カ月継続して働く日数が18日以上となった場合は、他の労働者と同じく一般の被保険者となります。

なお、日雇労働者が被保険者となる場合は、自身で手続きを行う必要があります。そのため、必ず忘れないようにしましょう。

雇用保険に加入することで得られるメリット

ここからは、被保険者となった際に、労働者が得られるメリットについて紹介します。

失業給付金

労働者が得られるメリットとして最もよく知られているのが、失業時に「失業給付金」を受け取れることではないでしょうか。ただ、「失業給付金」というのはあくまで通称であり、正式には失業の際に受け取れる「基本手当」がこれに該当します。

この手当は、失業後ハローワークへ申請を行い、所定の条件を満たすことで受給が可能になります。一定の期間、離職する前の職場で受け取っていた給与の5割から8割ほどが支給されるため、離職後の生活や転職活動において、経済面から労働者を支える非常に大切な手当なのです。

教育訓練給付金

厚生労働大臣が指定する教育講座を受講、修了すると、かかった費用の一部が「教育訓練給付金」として支給されます。これは主に教育講座受講における入学費や受講料といった費用の一部として受け取るケースが多く、就職や転職に必要な技能や知識の習得を助ける制度です。

この教育訓練給付金は失業の状態にある労働者だけでなく、現在就業している労働者も利用可能対象となります。そのため、現在の職、もしくは今後目指したい職に向けて習得したいスキルがある場合は、積極的に活用できる制度といえるでしょう。

その他の給付金

これまでに紹介した給付金の他にも、さまざまな給付金制度が存在します。あらゆる状況にある労働者をサポートできるよう、失業中や理由により休職中、再就職をした場合など幅広いケースに対応しているのです。

たとえば、失業中に職業訓練を受講した際には「技能習得手当」が受け取れますし、育児や介護によって休職している場合はそれぞれ「育児休業給付金」、「介護休業給付金」が受給できます。そして、再就職を果たしたケースでは「再就職手当」、「就業促進手当」が受給できる制度があるのです。これらの給付金は受給できるケースや条件がさまざまですので、受給を検討する際は自身がどれに該当するのかしっかり確認しておくとよいでしょう。

まとめ

今回は、雇用保険の加入条件や雇用形態ごとの加入の注意点について、そして保険加入のメリットを解説しました。労働者を支えるこの保険は、どんな働き方であれ会社に雇用されて働く方全てにとってとても大切な制度です。

そのため、自身が加入していることはもちろん、今後加入を考えるのであればどういう働き方を選択すれば被保険者となるのか、しっかり調べておくことが大切です。


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