世界最大としてギネス記録に認定された埼玉県行田市の「田んぼアート」を構成した水田の収穫米を用い、市が防災用備蓄食のカレーうどん6400食を用意した。
令和元年の台風19号で多くの市民が避難を余儀なくされたことを教訓とした取り組み。コメ消費の減少に伴う「コメ余り」の解消につなげる狙いもある。
長期保存食の製造を手掛ける尾西食品(東京都)に依頼し、埼玉県のブランド米「彩のかがやき」を用いて作った。パッケージには昨年の田んぼアートの全景の写真を載せている。大部分を備蓄用や防災学習用とし、残りは観光客にPR品として配るなどしている。
市農政課の担当者は「国民食であるカレーの味付けで、食べた人からは『おいしかった』という声をいただいている。地産地消に加え、地域の防災を図る『地防』の取り組みだ」と話している。(兼松康)