東京都議選期間中などに無免許運転したとして、道交法違反罪に問われた元都議、木下富美子被告(55)の判決公判が15日、東京地裁で開かれ、平出喜一裁判官は懲役10月、執行猶予3年(求刑懲役10月)を言い渡した。
判決理由で平出裁判官は「道交法違反に関する規範意識に問題がある。都議であり法令を順守すべき立場であったことも踏まえると責任は重い」と指摘。一方で「自動車を処分し今後運転をする環境になく、強い社会的非難を受けて都議を辞職した」として、執行猶予付きの判決とした。
判決後、木下被告は都内で会見し「失ったものはあまりに大きく、日々後悔しかない。心より反省している」と改めて謝罪。「罪を二度と犯さないよう、自らを律する」として、控訴はしない意向を明らかにした。
木下被告は、都議選期間中の昨年7月2日、乗用車を無免許で運転中に当て逃げ事故を起こした。東京地検は同11月、当て逃げなどは不起訴とした一方、同5~7月に都内で計7回にわたり無免許運転をしたとして、道交法違反罪で在宅起訴。被告はその後、都議を辞職した。