車のトランクへ「置き配」日本は周回遅れ? すでに米Amazonは方針変更

KDDI、ヤマト運輸、トヨタ自動車に、パナソニックとトヨタの住宅事業を統合したプライムライフテクノロジーズを加えた4社が新しい形の「置き配」の実証実験を進めている。車載機器と連携するスマートフォンアプリで解錠・施錠を行う「デジタルキー」の仕組みを利用することで、配達員が車のトランクや助手席に荷物を配達できるようにするという試みだ。コロナ禍で広がった“新しい生活様式”にマッチしたサービスといえる。しかし米国で同種の仕組みを運用していたAmazonはすでに方針を変更してサービスを停止しているといい、日本でのサービス浸透の実現は手探り状態だ。

KDDIなど4社が取り組む車内配送の実証実験のイメージ
KDDIなど4社が取り組む車内配送の実証実験のイメージ

置き配の場所といえば玄関前や車庫が一般的。留守中に荷物を受け取る際、通行人の目に入らない場所に置いてもらえれば安心感は大きい。国土交通省と経済産業省がまとめた資料では、風雨や動物による被害のほか、盗難被害、住人が不在だと分かることによりトラブルが発生する恐れなどの課題が指摘されている。

KDDIなどが行う実験の仕組みはこうだ。まず利用者は、無線通信で車のトランクや助手席を内側から開けられるようにするトヨタの「スマートキーボックス(SKB)」という機器を車内に設置しておく。そのうえで、ヤマト運輸の配送サービス「EAZY」に対応しているショッピングサイトで買い物し、配達場所を「車内への置き配」に指定。配達員は、届け先の住所にある車の近くで専用のスマホアプリでSKBを操作し、トランクなどを解錠して荷物を入れる。ヤマト運輸のEAZYにはニッセンやメルカリが対応している。

KDDIの広報担当者によると実験は2月1日から4月30日まで行われる予定で、モニターは東京都または愛知県に住む合計約30人だ。デジタルキーではトヨタの技術を使うため、トヨタの対象車両を所有していることも参加条件だという。

現在はトランクに配達するよう依頼した場合でも、助手席などの鍵も同時に解錠されてしまう。このためKDDIは「正式に商品化する際には、それぞれの鍵を独立して操作できるよう検討する」(広報)としている。

ヤマト運輸は昨年、配達員が専用のスマホアプリを使ってオートロックマンションのエントランスを通れるようにする取り組みを発表した。今回は4社の力を合わせることで、車を停めるスペースがある戸建住宅への配送にも対応した格好で、一般のモニターを対象に自家用車を宅配ボックス代わりに使う実証実験は国内初だ。運送業者とスタッフたちを疲弊させる再配達問題をテクノロジーの力で解決に導く一例になってくれそうだ。

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