コロナで審査パンクも…〝国会ルート〟はまるでファーストクラス

産経ニュース

14日に開かれた公明党の元衆院議員、遠山清彦被告(52)の初公判で、検察側は日本政策金融公庫が国会議員の紹介案件に「特別な対応」をしてきた実態を明らかにした。新型コロナウイルスの感染拡大で関連する特別融資の申し込みが急増する中、国会ルートが優先され、早期の融資が実現するケースもあったという。(荒船清太、吉原実、石原颯)

「飛行機に並んでいる客の横でファーストクラスの客が先に乗り込むようなイメージ」-。遠山被告らの紹介案件が優先される状況について、被告に業者を紹介していたブローカーの牧厚被告は検察側にそう供述したという。

遠山被告の紹介を扱ったのは、「国会担当」とでも呼べる特別な窓口だった。

検察側の冒頭陳述や、公判で読み上げられた関係者の供述調書によると、令和2年3月以降、公庫の東京支店には融資を希望する業者が殺到。毎日、200~300人が新型コロナによる経営難に陥った企業向けの特別融資の相談に訪れ、待機場所のイスを30~40脚増やしても追い付かず、審査の手続きの遅延が深刻化していた。

だが、一部の業者の姿はその列になかった。同支店担当者は東京地検特捜部の調べに対し、「議員からの紹介は迅速にできるよう工夫していた」と供述。国会議員やその秘書の紹介は本部で一括して扱い、各支店の審査担当者の上役にあたる融資課長らで対応するよう振り分けていたという。

そこに目を付けたのが牧被告だった。業者の相談を受けていた牧被告は、知人の遠山被告に相談。遠山被告は当時の秘書に「きちんと対応するように」と伝えた。

秘書は公庫に融資希望業者の名前や金額を連絡。業者数が膨れ上がる中、この秘書は業者をリストで管理し、紹介業務をマニュアル化して別の秘書にも担わせるようになり、毎週のように遠山被告に融資の状況を報告するようになった。

融資が実現するまでは確かに早かったようだ。洋菓子店経営者は共通の知人を通じて遠山被告に仲介を依頼。数日後には公庫の担当者と面談し、1週間ほどで約4千万円の融資が下りたといい、知人には遠山被告宛てに謝礼として100万円を託した。その後、さらに約2千万円の融資が下り、50万円を知人に渡したと供述した。

「スピーディーに対応してもらえた」。秘書は、ある業者から、そう感謝の言葉をかけられたという。

公庫広報部は14日、産経新聞の取材に「司法当局の対応については公庫がコメントすることではない」とした。

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