実は、「反中・嫌中」感情は4日の開会式から高まっていた。中国の少数民族として、韓国伝統衣装「韓服」を着た女性が登場していたのだ。
大統領選候補も、今回の騒動に反応した。
中央日報(同)によると、与党「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)候補は「不公正判定に失望と怒りを禁じ得ない」と発言。野党「国民の力」の尹錫悦(ユン・ソンヨル)も、中国との歴史論争にからめて批判しているという。
韓国国民の怒りはどうなりそうか。
ジャーナリストの室谷克実氏は「李氏朝鮮の時代から、朝鮮の人々は中国の横暴さや、中国に朝貢した李王朝の屈辱的な態度に怒りを抱えてきた。これは、今でも変わらない。国民の『反中・嫌中』感情が強まるなか、今後、『親中』の文政権や、大統領選の与党候補に飛び火するだろう。一貫して中国に批判的だった尹氏に有利に働く可能性もあるのではないか」と語った。