内閣府の企業主導型保育事業をめぐり国の助成金約4億8千万円をだまし取ったなどとして、詐欺罪などに問われた保育コンサルタント会社「WINカンパニー」(福岡市)代表取締役の川崎大資(だいし)被告(53)の初公判が7日、東京地裁(野村賢裁判長)で開かれた。川崎被告は、金融機関から融資金を詐取したことは認めた一方、助成金詐欺については「無実であり冤罪(えんざい)だ」と主張した。
公判では、助成金詐欺事件での実行役の元社員(32)=同罪などで有罪判決=への指示の有無などが争点となっている。
検察側は冒頭陳述で、WIN社が平成28年4月ごろから助成金の代行申請を始め、工事費を水増し請求して利益を得ていたと指摘。資金繰りが悪化した29年には経営実体のない会社を買収して保育施設の設置企業とし、元社員に虚偽の工事請負契約書を作成させて助成金を申請したと述べた。