Eバイクで紀南1周訪日客向けツアー実証、和歌山

和歌山県串本町内をEバイクで走るインバウンド向け旅行業関係者(紀州くちくまの未来創造機構提供)

電動アシスト付きマウンテンバイク(Eバイク)で紀南1周約240キロを走る「クマイチ」ツアーを目指す和歌山県上富田町内の団体と環境省などが協力し、カヤックやウオーキング、食、宿泊も組み込んだツアーの実証事業に取り組んでいる。コロナ禍後のインバウンド(訪日外国人客)を対象にした旅行企画を目指す試みで、クマイチを3コースに分けて旅行業関係者や県内在住者に参加してもらい、情報発信も期待する。

いずれも上富田町内の一般社団法人でクマイチ実現を目指す「紀州くちくまの未来創造機構」と旅行を企画する「南紀ウエルネスツーリズム協議会」、環境省が実施。クマイチは大部分が「吉野熊野国立公園」と重なることから、公園のアピールも目指す。

クマイチツアーは関係自治体による協議会が結成されるなど実現に向けた動きが加速しているが、今回の取り組みは、これとは別にコロナ禍後にインバウンド向けの旅行商品とするのが狙い。

クマイチを3コースに分け、昨年10月18~22日、12月15~18日、今年2月7~10日のいずれも3泊4日の3ツアーを計画。外国人を含むインバウンド向けの旅行業関係者5人がEバイクで回る内容だが、2月は新型コロナウイルスの感染拡大を受け、旅行業関係者ではない県内在住者5人が感染対策を万全にした上で参加することになった。

10月は未来創造機構が町内で運営するサイクリストの拠点「KMICH(クミッチ)」から海岸沿いに同県串本町まで、12月は串本町から海岸を中心に同県新宮市までを回った。2月は新宮市から熊野本宮大社など山間部を通ってクミッチに戻る。

Eバイクに乗るだけでなく、道中、観光ガイドの説明を聞きながらウオーキングをしたり、海でカヤックを楽しんだりと多彩な内容で、自転車では危ない道路では車での移動もある。

ホテルなど宿泊施設も用意されており、食も楽しみの一つ。ただ、過去2回の参加者からは、和食が多いため、インバウンド向けに洋食などを設定する方がよいとの声もあった。また欧米に多いベジタリアンへの対応を求める声もあった。

未来創造機構で自転車ツーリズムを担当する瀬戸陽子さんは「参加者から旅行商品としての可能性があるとの声を聞いた。事業化を目指していきたい」と話している。(張英壽)

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