大阪府の吉村洋文知事は27日、新型コロナウイルス感染について、重症化リスクが低くワクチンを2回接種した若者らを対象に、自主検査の結果に基づいて医師が感染者と診断する「みなし陽性」の仕組みを一両日中に導入する方針を表明した。濃厚接触者については、のどの痛みや発熱などの症状が出れば、検査なしでも医師の診断により感染者として扱う。
新変異株「オミクロン株」の急拡大に伴う政府の新方針を踏まえた対応。保健所業務の逼迫(ひっぱく)を緩和し、検査が必要な人に速やかに受診してもらう狙い。
吉村氏は府庁で記者団に「最も重要なことは、リスクの高い人を取りこぼさないこと。保健所からの連絡や検査の結果を待つなどのプロセスを経るよりも早く治療できる」と意義を説明した。
厚生労働省は24日付の自治体宛て通知で、診療・検査医療機関への受診に時間を要する地域では、重症化リスクの低い40歳未満の人や、感染者の同居家族ら濃厚接触者を対象に医師による「みなし陽性」の診断を認める方針を示していた。