複雑な自粛要請、飲食店困惑 重点措置適用の埼玉

産経ニュース
JR大宮駅東口の飲食店街には、「ワクチン・検査パッケージ」制度に対応できていないことを理由に休業する店もあった=21日午後、さいたま市大宮区(深津響撮影)
JR大宮駅東口の飲食店街には、「ワクチン・検査パッケージ」制度に対応できていないことを理由に休業する店もあった=21日午後、さいたま市大宮区(深津響撮影)

新型コロナウイルスの感染急拡大を受け、蔓延(まんえん)防止等重点措置が21日、首都圏などで適用された。埼玉県は、感染防止と社会経済活動の両立を図るため、飲食店に対する自粛要請に「ワクチン・検査パッケージ」制度を活用して臨んだが、十分に制度を理解している客は多いとはいえず、店舗関係者からは困惑の声が漏れた。

埼玉県は飲食店に対し、原則午後8時までの営業時間短縮と酒類の終日提供自粛を求めている。

ただし、感染防止対策に関する県の認証とパッケージ制度の適用を受けた店舗は、午後9時までの営業が認められる。さらに、利用客のワクチン接種証明を確認するなどの措置を講じていれば午後8時半までの酒類提供が可能になり、「同一テーブルでの飲食は4人以内」との要請についても対象外となる。酒類提供の可否が営業の「生命線」である店が多いことに配慮した制度設計だ。

さいたま市大宮区の居酒屋「ざっくばらん」は、数日前にパッケージ制度の適用を受けた。

しかし「ワクチン接種証明が必要だと伝えると予約の半分がキャンセルされてしまった」と店長の男性(37)。仕組みを説明すると「グループの全員がワクチンを接種しているかは分からない」と話す人もいたという。これからの時代、飲み会の幹事の仕事に「接種の有無確認」が加わることになるのか…。

男性は「みんながパッケージ制度に慣れるまでの間は、客が減るのではないか」と見通しを語った。

さいたま市浦和区の居酒屋「和つき」店主の佐藤雅幸さん(49)も「パッケージ制度の内容が客に伝わっていない」と話す。店は制度の適用を受けているが、客に対する説明が業務の負担になると判断した場合、休業に踏み切ることも視野に入れているという。

パッケージ制度に登録しているにもかかわらず、非適用店が求められている「午後8時までの営業」「酒類提供自粛」のスタイルで営業している店もある。要請に従った場合の協力金が高くなるからだ。

JR与野駅(浦和区)近くの洋食店もその一つ。店長の50代男性は「小さな店なので、この緩和内容では売り上げはあまり変わらない」と明かし、複雑な制度に翻弄される現状に「早く普通の営業がしたい」と不満を口にした。

大宮区の居酒屋「ろばた焼北海」は21日から休業に入った。パッケージ制度の適用は受けていない。店長の浅井達也さん(39)は「できるだけ早く再開できるようにしてもらいたい」とため息をついた。(深津響)

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