東京電力福島第1原発事故による全町避難が唯一続く福島県双葉町で20日、住民帰還に向けた「準備宿泊」が始まった。帰還困難区域のうち、6月以降の避難指示解除を目指す特定復興再生拠点区域(復興拠点)などの自宅で夜間も寝泊まりできるようになり、住民が早速訪れた。
第1原発が立地し役場機能の県外移転も経験した双葉町は、原発事故から10年10カ月たってようやく居住再開へ一歩を踏み出した。
準備宿泊の対象エリアは、JR常磐線双葉駅を中心とする復興拠点と、令和2年3月に避難指示が解除された町北東部の計約780ヘクタールで町面積の15%に当たる。先行的に除染やインフラ整備が進められてきた。