どうすりゃいいのか。政府の新型コロナウイルス対策について議論する基本的対処方針分科会の尾身茂会長は19日、「ステイホームなんて必要ない」と述べた。一方、東京都の小池百合子知事は「不要不急の外出自粛」を呼びかけている。
尾身氏は、オミクロン株に有効なのは「人流抑制ではなく人数制限」と指摘、従来の人流抑制重視から、経済への影響を考慮した対策にすると表明した。これまでの感染事例には、大人数の集まり、大声、換気が不十分、適切にマスクを着けていないという特徴が共通しているとし、「4人ぐらいで静かに会食し、話すときはマスクをするといった行動をすれば、店を閉める必要はないと思う」と話した。
一方、小池氏は19日の新型コロナ対策本部会議で、「これ以上の感染拡大は何としても抑え込みたい」と発言した。蔓延防止等重点措置の適用を受けて、都は不要不急の外出や都道府県間の移動を自粛するよう都民に要請、動物園や庭園などの都立施設も休業を継続する。
小池氏も「感染は止める、社会は止めない」としているが、伝わってくるメッセージは尾身氏との違いも目立った。
大阪府の吉村洋文知事は同日、「夜の時短や人流抑制をするよりは、大人数が狭い空間で活動することに一定の制限をする」ことを提案、尾身氏と歩調を合わせた。