わずか2年間で12機が月面着陸 人類はかつてない「月開拓時代」へ突入

SankeiBiz
(NASA)
(NASA)

NASAの「アルテミス計画」の第一弾「EM-1」(探査ミッション1)の打ち上げが、3月12日に迫っている。

アルテミス計画とは、ヒトを月面に送り、月面基地を建設し、月周回軌道に宇宙ステーションを航行させ、そこを足掛かりに有人火星探査に挑むという、人類史上もっとも壮大な宇宙開発プログラムだ。現時点ではその第3段階「EM-3」までの詳細が公表されているが、2025年に実行されるその計画によってヒトは再び月面に降り立つことになる。

今後予定されている月開発計画(筆者作成)
今後予定されている月開発計画(筆者作成)

今回は、このアルテミス計画の概要と、他の月探査計画を紹介したい。現在、日本を含む各国各社によって数多くの月探査計画が予定されている。それらが予定どおり実行されれば、以後2年間で15機前後の宇宙機が月へ向けて打ち上げられ、うち12機が月面に着陸することになる。

ヒトを再び月へ送る「アルテミス計画」

アルテミス計画のEM-1(Explore Mission-1)では、超大型ロケット「SLS」(Space Launch System)によって、有人宇宙船「オリオン」が月周回軌道へ投入される。ただし、その宇宙船にクルーは搭乗しない。ともに新型のロケットと宇宙船の試験飛行がその主な目的だ。この無人フライトでオリオン宇宙船は「DRO軌道」(Distant Retrograde Orbit)という、過去の宇宙機が一度も航行したことがない特殊な軌道に投入される。

地球周回軌道から月へ向かうオリオン宇宙船(NASA)

続いて2024年には、同計画の「EM-2」が実行される。このミッションではオリオン宇宙船にはじめてクルー4名が搭乗し、月周回軌道を巡る有人フライトが行われる。つまりこのEM-2において、人類は月近傍を再訪することになる。

この有人ミッションでは、オリオン宇宙船は月の近傍を通過(フライバイ)して通り過ぎるだけの、比較的シンプルな軌道を航行する。

月周回軌道ステーション「ゲートウェイ」にドッキングするオリオン宇宙船(左)のイメージCG(ESA)

そして2025年の「EM-3」で、人類は再び月面に降り立つ。クルー4名が搭乗したオリオン宇宙船をSLSロケットで打ち上げ、まずは月の周回軌道を航行する宇宙ステーション「ゲートウェイ」にドッキングさせる。

ゲートウェイには事前に打ち上げられた月面着陸用の「スターシップ」がドッキングしていて、そこに男女2名のクルーが乗り込んで月面に降り立つ。アポロ計画では月面滞在時間が最長3日ほどだったが、EM-3では6.5日を予定している。将来的にはゲートウェイと月面での滞在を繰り返すことで、さらに長期的な月探査が可能になるはずだ。

NASAによる月面前哨基地計画「アルテミス・ベースキャンプ」のイメージCG。恒久的な月面基地が建設される以前、クルーは月着陸機やローバーなどに短期滞在することになる(NASA)

ゲートウェイは2024年11月に建設が開始される。また、月面着陸用宇宙船であるスターシップは現在、テキサス州にあるスペースX社の拠点「スターベース」で着々と開発が進められており、2022年の早い段階で初の周回軌道打ち上げテストが行われる予定だ。

ゲートウェイの特殊な軌道を事前調査

ゲートウェイの軌道図。左に地球、右に月が描かれている。L1、L2はラグランジュ点を示す(NASA)

2024年から打ち上げられるゲートウェイのモジュールは、「NRHO」(Near-rectilinear halo orbit)という特殊な軌道に投入される。直訳すると「ほぼ直線的なハロー軌道」で、月を極方向に周回することになる。

北極側の月面からの高度は3,000km、南極側では7万km離れ、その周期(月を一周するのに要する時間)は約7日間。アルテミスEM-3による月面滞在が6.5日なのは、ゲートウェイのこの周期によるものだ。

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