山梨県と富士急行の対立鮮明化 県有地訴訟とジェットコースター問題

産経ニュース
山梨県が富士急行に貸している県有地の一部。賃料が不当に安いと県が住民訴訟を起こされている=令和2年11月、同県山中湖村山中(渡辺浩撮影)
山梨県が富士急行に貸している県有地の一部。賃料が不当に安いと県が住民訴訟を起こされている=令和2年11月、同県山中湖村山中(渡辺浩撮影)

山梨県と県内有力企業「富士急行」の対立が鮮明化している。富士急行が長年にわたって借りている県有地の賃料をめぐって訴訟合戦になっていることに加え、子会社が運営する「富士急ハイランド」のジェットコースターで負傷者が出ている問題では県が複数のアトラクションの運行停止を要請するという異例の事態となっている。両者に何が起こっているのか。

急転した県有地提訴

両者の対立が表面化した県有地訴訟とは、戦前から富士急行が山中湖村などの別荘地やゴルフ場を運営している県所有の土地の賃料をめぐってのものだ。

平成29年、富士急行はこの県有地について県と賃貸契約を結び直し、賃料は年間約3億2500万円となった。これに対して南アルプス市在住の男性が賃料は安すぎるとして「県は歴代知事に適正な賃料との差額を支払わせるよう」求め、甲府地裁に提訴したのだ。

この住民訴訟で被告となった県は当初、賃料は適正だとして原告の訴えに反論。借り主である富士急行も補助参加人として裁判に加わり、県と歩調を合わせて賃料は適正と共闘していた。

ところが長崎幸太郎知事が就任した翌年、令和2年に県の姿勢が一転する。県は「賃料は安すぎる。この金額で結ばれた契約は地方自治法に照らし合わせてみれば『違法無効』になる」と原告に賛同、180度方向転換した。これにより、富士急行への賃料請求額は累積で約364億円にも上ることに。富士急行は補助参加人の立場から急転、原告と被告の双方に反論するという事態となった。

富士急行は3年3月、「県が賃貸借契約を一方的に違法無効としたのは不当」とし、県有地の賃借権が存在することの確認などを求め、甲府地裁に提訴した。訴訟合戦に発展した県有地問題で双方に歩み寄りはみられず、住民訴訟は12月に結審し、今年3月15日に判決が下される。

「ド・ドドンパ」問題でも

こうした状況のなか、3年8月に発覚したのが、富士急行の子会社が運営するテーマパーク「富士急ハイランド」での負傷者問題。2年12月以降、人気アトラクション「ド・ドドンパ」の利用客4人に骨折が判明したにもかかわらず、公表が最初の事故から約8カ月経過してからだったことで、ハイランド側の安全に対する姿勢が問われた。

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