群馬・高崎市営タゴ・スタジオ運営責任者、多胡邦夫さん「全国に音楽発信」

産経ニュース
タゴスタジオを運営する多胡邦夫さん
タゴスタジオを運営する多胡邦夫さん

全国初の試みとなる群馬県高崎市営のプロ専用レコーディングスタジオ「TAGO STUDIO TAKASAKI」(タゴ・スタジオ)が誕生して、8年目を迎えた。昨年はレーベルや木材の廃材を再利用したヘッドホンの新シリーズを立ち上げた。今年3月には新たな音楽の才能の発掘を目指したオーディションを3年ぶりに開催する。アグレッシブな取り組みを続けるタゴ・スタジオ運営責任者で音楽プロデューサーの多胡邦夫さん(48)に、スタジオへの思いなどを聞いた。

スタジオの誕生は平成26年3月。その2年前、富岡賢治市長との会合で、「街中に作曲する場を作り、全国に音楽を発信することはできないか」との相談に、「いろんなミュージシャンが利用するレコーディングスタジオを作れたら高崎の町おこしにもつながり、音楽を頑張っている若者たちにも刺激になる」と応じたのがきっかけだった。

吸音材の使用はゼロ。壁に浅間山の溶岩を張り付けることで、音が響きすぎず適度な拡散を生んだ。「東京のスタジオにはないナチュラルな響きが音楽業界で圧倒的な支持を得ている」。オープン当時から設置してあるイタリア製のピアノ「ファツィオリ」もアドバンテージだ。その音色にほれ込んだ歌手の岡本真夜さんが練習のために2カ月に1回のペースで足を運んでくるという。

これまでに送り出した作品は270を超えた。収録費が東京相場の5分の1の3万円ということもあり、3カ月先まで予約で埋まっている状態が続いている。

「地元から次のスター、ミュージシャンを出したい」-こんなスタジオ開設当初からの思いで企画したのが、タゴ・スタジオミュージックフェスティバルと同時に開催した全国のアマチュアミュージシャンを対象にしたオーディションだった。これまでに28年と31年に開催。31年のオーディションで最優秀賞に輝いたキエ・アンダーソンさんは昨年10月、スタジオが立ち上げたレーベルからプロデビューを果たした。

「歌であるならば、いかに人の心をつかむ歌を歌えるか。自分の魂がメロディーに乗って口から出ているかをみる」。それが判断基準だという。そして、「次の才能といつ出会えるかわからないが、やり続けることに意味がある。続けることで文化として根付いていく」と力を込めた。

別の取り組みでは昨年11月、「Historic Phone」シリーズ第1弾としてウイスキー樽の廃材を再利用したヘッドホンを世に出した。「人間の思いや歴史が入り込んだ廃材には物語がある」という気づきと「そうした廃材で作ったヘッドホンで聴く人間の心には深みが生まれる」と考えている。今年中には2、3台の新たな廃材ヘッドホンを売り出す予定だ。

2月、個人として経営するバーを高崎駅西口にオープンする。これまでに製作したヘッドホンで音楽を聴きながらウイスキーなどを静かに楽しむスタイル。店名はそのまま「ヘッドホンバー」。「自分と向き合うひと時を提供したいのですよ」。そう言って笑みを見せた。(椎名高志)

たご・くにお 昭和48年、高崎市出身。中学2年でロックバンドのアルフィーの10万人コンサートを知り「この仕事をやりたい」とプロを決意し、お年玉でエレキギターを購入。高校生で3万人を前にしたコンテストでベストボーカリスト賞に輝いた。20歳で上京し、25歳からエイベックスに所属。AKB48や柴崎コウさんらへの楽曲提供は多数。代表作は木山裕策さんの「home」。

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