元阪神投手コーチの山口高志氏(71)=関大硬式野球部アドバイザリースタッフ=が11日、取材に応じ、阪神・藤浪晋太郎投手(27)の自主トレ公開に関連し、軸足の重要性を語った。コーチ時代に現役時代の藤川球児(現球団スペシャルアシスタント)の軸足を調整して〝覚醒〟させた名伯楽は「投球時の軸足の微妙なズレをなくすこと」と唱えた。
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藤浪は投球時に軸足の右膝が三塁側に〝向きすぎて(折れて)〟しまう。インステップで投げる投手の宿命だが、この投げ方だと体重移動するときの体のひねりが何ミリか違うだけで軸足にばらつきが生じ、結果的にフォームが一定せず、さらに修正しようと腕が横振りになり、制球が安定しなくなる。ここ何年か、1軍で勝てない理由だ。
2軍戦では軸足が安定して、いいフォームで投げている。しかし、1軍になると制球を意識したり速い球を投げたいという思いが強くなりすぎるのか、体のひねりが大きくなって乱れる。技術的な問題もあるが、精神的な要素も大きいと思う。