「スタンダード」あえて選択 関西企業でも

産経ニュース
「上場会社による新市場区分の選択結果」を公表=11日午後、東京都中央区の東京証券取引所(飯田英男撮影)
「上場会社による新市場区分の選択結果」を公表=11日午後、東京都中央区の東京証券取引所(飯田英男撮影)

東京証券取引所が11日発表した、4月4日の市場再編で発足する新市場の上場企業リストでは、最上位の「プライム」にパナソニックのほかシャープ、京セラ、エイチ・ツー・オー(H2O)リテイリングなど、関西を代表する大手企業が名を連ねた。一方、安定的な収益基盤の確保などプライム基準の厳しさもあり、現在東証1部に上場しながら、中堅企業を想定する「スタンダード」をあえて選択した関西企業もみられた。

プライムに上場すれば人材採用や資金調達などでメリットがあるとされる。

ただ、市場で自由に売買できる流通株式の時価総額が100億円以上、流通株式比率が35%以上など現在の東証1部より厳しい基準がある。このため、無理をせずスタンダードを選んだ関西企業も少なくなかった。

界面活性剤などを製造する化学メーカー、新日本理化は、流通株式の時価総額が基準に達していないためスタンダードを選択した。

昨年4月から始動した5カ年の中期経営計画を基に収益性を向上させ、将来的にプライム入りを目指す方針といい、担当者は「プライムにふさわしい企業と市場に認められるよう努力していく」と話した。

同じく流通株式比率が基準を満たしておらず、スタンダードを選んだ大阪製鉄の担当者は「スタンダードの中で株式価値を上げていきたい」と強調する。

航空宇宙機器などの精密機械メーカー、住友精密工業の担当者は「経過措置を使ってプライムに行くという判断もあったが、まずは(自社が)稼ぐ力をつけることが重要という結論になった」と語った。 

近鉄百貨店は「当社の上場基準の適合状況や、求められるガバナンス(企業統治)の水準などを総合的に検討し、スタンダードが適切だと判断した」ため、スタンダードを選択した。

流通株式比率は16・7%(昨年8月末時点)で、スタンダードの上場維持基準の25%を満たしていない。「8年度末までに上場維持基準を満たすため、さまざまな取り組みを進めていく」とした。

国内や会社の所在地での事業が中心であるためスタンダードを選んだケースもある。東洋シヤッターの担当者は「当社の事業がほぼ国内を主としていることなど総合的に検討した結果、スタンダードを選択した」と説明。高知銀行の担当者は「プライムはグローバルな視点でのガバナンス(企業統治)が求められる。スタンダードの方が、地域密着の当行の運営方針にそぐうと判断した」と明かした。(井上浩平、桑島浩任)

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