〝ミスターTBSラジオ〟の愛称で親しまれるフリーアナウンサー、大沢悠里(80)が8日、パーソナリティーを務める同局「大沢悠里のゆうゆうワイド土曜日版」(後3・0)に生出演し、3月末で同番組を終了すると発表した。
前身番組「大沢悠里のゆうゆうワイド」は1986年から2016年まで30年間、平日ワイド番組として放送。ひょうひょうとした語り口の大沢が有名人の声帯模写を駆使したコーナー「お色気大賞」などが人気を呼び、同年4月から土曜日版に。大沢唯一のラジオレギュラーだった。
この日、番組中盤で「土曜日版もね。実は3月いっぱいで辞めることになりました」と報告。自分から同局に申し出て、番組終了の了解を得たといい、決断の理由について「アナウンサー生活も58年。マイクを返納しようかなと…。自分自身としては賞味期限が切れ始めたと思っているし、後輩に道を譲るということもある。『まだできる』と言われるうちに辞めることにしました」と〝定年〟を強調した。
2月に81歳の誕生日を迎える大沢は最近、周囲に「引退という言葉は使いたくない。余力のあるうちに辞めたいということ。『あの人の声、聴かないなぁ』と言われながら、自然な形でいなくなれば…」と話しており、フリーアナ生活に終止符を打つことを示唆。今後もあえて引退の2文字は使わず、3月の番組終了とともにラジオ人生に幕を引くものとみられる。
■大沢 悠里(おおさわ・ゆうり) 1941(昭和16)年2月11日生まれ、80歳。東京都出身。64年に早大法学部を卒業後、TBSに入社。5年間、報道番組などを担当後、「大沢悠里ののんびりワイド」などラジオをメインに活動。78年には歌手、小鳩くるみ(73)とのコンビで「麻雀・風呂つき・お酒ルンバ」でレコードデビュー。情報番組「そこが知りたい」など多くのナレーションも担当した。91年2月に同局を退社後は大沢企画を設立し、フリーアナに。