「トランプ以上にトランプ的」望む支持者が集会 議会襲撃1年

産経ニュース
米フロリダ州マイアミ中心部で6日、米連邦議会議事堂襲撃事件に関与した男が収監されている刑務所(奥の建物)に向かって米国旗を振るトランプ派集会の参加者(大内清撮影)
米フロリダ州マイアミ中心部で6日、米連邦議会議事堂襲撃事件に関与した男が収監されている刑務所(奥の建物)に向かって米国旗を振るトランプ派集会の参加者(大内清撮影)

米連邦議会議事堂に暴徒化したトランプ前大統領の支持者が乱入した事件から1年となった6日、各地で摘発された人々への連帯を示すトランプ派の集会が開かれた。事件で逮捕・起訴された700人超のうち最多の約80人がでた南部フロリダ州の集会で参加者たちを取材すると、トランプ氏への支持の底堅さとともに、トランプ氏以上に「トランプ的」な指導者を待望する心情がみえてきた。

同州主要都市マイアミの中心部にある連邦刑務所。議会襲撃に関与したとして禁錮8月の刑を言い渡された男が収監されている。

その建物前に6日、男女約30人が集まった。同様に事件に関与したとして起訴された極右集団「プラウドボーイズ」の元幹部(保釈中)らが呼びかけたものだ。彼らは男を含む大多数の「暴徒」は議事堂内に入る自由を行使しただけで、民主党のバイデン政権によって「政治犯に仕立て上げられている」と主張。自分たちが愛国者だとの思いは不変だ。

ただ、トランプ氏への感情は単純ではない。元陸軍兵士のアントニオさん(53)は、次期大統領選へのトランプ氏の再出馬を「期待」する一方、「トランプは政治的な駆け引きを捨てるべきだ」と力を込めた。隣にいたラウルさん(46)も大きくうなずく。トランプ氏がこの日に予定していた記者会見を2日前に急遽取りやめたことなどに、世論を見極めようとする「不純さ」を感じるという。

小売店を営むアレクサンドラ・カベホさん(33)は、トランプ支持は変わらないとしつつ、フロリダ州のデサンティス知事(共和党)が予備選に出馬すれば「そちらを選ぶと思う」。同知事は新型コロナウイルス対策で学校が生徒にマスク着用を義務付けることに強硬に反対している人物だ。

トランプ氏が昨年8月の支持者集会でワクチン接種を推奨したところ、聴衆からブーイングを浴び、あわてて「皆さんの自由だ」と取り繕ったことがあった。

民主党やリベラルな価値観を敵視する保守層は、政治の素人で「ポリティカル・コレクトネス(政治的正しさ)」に拘泥しないトランプ氏に喝采を送ってきたが、今では同氏個人を超え、より純度の高い「トランプ的なもの」を求めている。そんなコアな支持層に向けてトランプ氏は6日、バイデン氏とその政策は「狂っている」「破滅的」と激しく罵倒する声明を発表した。(米南部フロリダ州マイアミ 大内清)