国民車「アルト」に9代目の新型 スーパーハイト全盛時代に「軽セダン」を貫く理由

SankeiBiz

スズキ「アルト」のデビューは1979年5月。いまから42年前、当時としても驚くほど安価な「47万円」という価格設定が注目され、一躍日本の国民車としての地位を得た。それ以来アルトは軽自動車の代名詞となって活躍。8代にわたって約526万台もの販売を記録し、不動の地位を築いた。

昨年12月下旬に発売となった新型「アルト」(スズキ提供)
昨年12月下旬に発売となった新型「アルト」(スズキ提供)


時代とともに上へと伸びていった軽自動車

だが、時代はスーパーハイトのコンパクトミニバンに傾倒していくことになる。乗用車試乗でもミニバンとSUVが販売を伸ばしていく。軽自動車の分野も同様に、背の高い「ボクシー」などのミニバンスタイルが市場の隆盛だ。

軽自動車にはサイズの規定がある。エンジン排気量は660cc以下であり、全長は3.4メートル以下。全幅は1.48メートルを上限とする。それゆえに、ほとんどの軽自動車が規定枠ギリギリまでサイズを拡大。排気量658cc、全長3395ミリ、全幅1475ミリ。足並みを揃えるように前後左右の長さは共通している。

唯一自由度が残されたのが全高だ。最高2メートル以下という規定があるものの、前後長と幅の規定があることから、さすがに2メートルまで高めるには無理がある。操縦安定性の観点でも、居住性の点でも2メートルの必要性は感じられない。とはいうものの、軽自動車の車格は残された天井に向かって伸びていく。結果としてスーパーハイトと呼ばれる、全高1.8メートル級のモデルが増殖。ホンダ・N-BOX、スズキ・スペーシア、日産・ルークス、三菱・eKスペース、ダイハツ・タントといった背の高い軽自動車が巷に溢れることになったのだ。

それも道理で、室内で子供が立って着替えることも可能だという高さは、子育て世代には嬉しいサイズ。自転車を積み込めることも、アクティブな独身世代の支持を得た。加えて便利なスライドドアとの組み合わせは、駐車場サイズの制限がある日本では受け入れられやすい。スーパーハイトワゴン人気はそれが理由なのである。


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