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(215)SNSでは幸せになれないかも

産経ニュース

この10年ほどの間に、人々はより多くの時間インターネットの世界でつながるようになりました。新型コロナウイルス禍で、人と直接会えない状況の中、その傾向に拍車がかかったといえます。

最近、ネットを介したSNSでのやりとりが、10代の若者の不安や抑鬱を増やしているのではないかということが危惧されています。20代初めごろまで、脳は発達段階にあるといえ、鍛えることができる半面、傷つきやすいものでもあります。行動や感情の抑制という面でも未熟なことが多く、絶え間なく押し寄せる情報の波にどう反応してよいか戸惑うこともたくさんあることでしょう。

高血圧で通院している60代後半の男性患者さんが、睡眠不足を訴えていました。夜になるとパソコンの前から離れられず、気づけば朝方ということも珍しくないようです。仕事をしているわけではなく、SNSを通じて動画や記事を見ていることが大半だそうです。

SNSと抑鬱の関係を調べた研究結果が最近報告されています。平均年齢56歳の成人5300人を対象に米国で行ったもので、代表的ないくつかのSNSの利用と抑鬱の尺度の変化の関係を調べています。抑鬱の尺度は自記式のもので、初回の調査時に抑鬱症状を呈していない人を対象としています。結果は全体で9%ほどの人が抑鬱症状を示すようになっていました。SNS使用者と非使用者で比べると、いくつかの媒体の使用者では39~53%抑鬱を示すことが多くなっていました。

抑鬱に陥りやすい人がSNSを利用する傾向になるという可能性も否定はできませんが、SNSの利用が中高年を含む大人であっても抑鬱症状を増やしてしまう可能性は十分にありそうです。多くの人はSNSで、楽しいことをしているとかおいしいものを食べているといったことを投稿することで「ちょっとよい自分」を演出しています。それを見て妬んだり、疎外感を感じたりするのは若者に限ったことではないのでしょう。

SNSに費やす時間が長すぎたり、内容が気になったりして、支配されているような状態であれば考えものです。最近はSNSから離れる人も多くなっていると聞きます。子供たちにスマートフォンの見過ぎを注意している大人も、たまには自分自身の状況を冷静に見つめ、それに追われているくらいなら、しばらくSNSから離れてみるのもいいかもしれません。

(しもじま内科クリニック院長 下島和弥)

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