外交文書

コール西独首相、北方領土返還「20世紀中にも」

産経ニュース
外務省=東京都千代田区(鴨川一也撮影)
外務省=東京都千代田区(鴨川一也撮影)

1990年に当時の西ドイツのコール首相が20世紀末までに北方領土が日本に返還されるとの見通しを日本側に示していたことが22日、外務省が一般公開した外交文書で明らかになった。冷戦終結直後の楽観ムードを反映した発言だったが、実際は20年以上たった現在も北方領土返還は実現していない。

コール氏と海部俊樹首相が90年1月9日に西独首都ボンで行った会談の極秘記録によると、コール氏は「自分はもちろん予言者ではないが、今世紀中にも北方領土が日本に返還されることとなると信ずる」と語った。

コール氏は東西ドイツ統一へのマスコミの批判的論調を念頭に「日本のマスコミの北方領土問題に対するのと同様に確固たる立場をとってくれれば、どんなに有難いことか」とも発言。「欧州においてはえせイデオロギーがはびこっており、ドイツ人がドイツ人であることについてわびなくてはならない」と嘆いた。