【モスクワ=小野田雄一】19日に行われた香港立法会選をめぐり、ロシアのタス通信は同日、「記録的な投票率の低さだった」と報じた。
タス通信は現地特派員の報告を交え、「投票所に行列も人だかりもなかった」と指摘。投票日の公共交通機関の運賃を無料とした当局の措置も投票率向上につながらなかったと伝えた。
タス通信は、今回の選挙が香港の民主派勢力の排除を企図した中国政府主導による選挙制度改革を受けて実施されたと説明。「当局に『愛国者』と認定された候補者だけが立候補できる今回の選挙に興味はない」とする現地飲食店従業員のインタビューも配信した。
ただ、全体的に露メディアの香港立法会選への関心は低く、報道は少ない。ロシアは中国と盟友関係にあることに加え、ロシア自体でも反体制派の排除など非民主的な選挙が横行していることが背景にあるとみられる。