鹿児島県・奄美大島のみに生息する絶滅危惧種リュウキュウアユが、今年の個体数調査で昨年の倍以上、過去5年で最多の計2万6500匹余り確認された。鹿児島大などの研究者でつくる「奄美リュウキュウアユ保全研究会」が18日、奄美市で開いた会合で発表した。四宮明彦会長(75)は「危機的状況でなく安心した」と述べた。
調査は11月に島内15河川で実施。リュウキュウアユは温暖化による減少が指摘されるが、研究会の米沢俊彦さん(51)によると、個体数に影響する昨年12月~今年1月の平均気温が過去2年より低い16・5度だった。
リュウキュウアユを捕食するカワウも増加傾向にあるが、研究会が捕食防止対策を続けており、今回は大きな被害は確認されなかったという。