食と健康 ホントの話

中高年から始める嚥下機能を上げる4つの筋トレ リハビリテーション科の藤谷順子診療科長が解説

zakzak
国立国際医療研究センター病院・藤谷順子診療科長
国立国際医療研究センター病院・藤谷順子診療科長

できれば生涯避けたい誤嚥性肺炎。罹患する原因はいくつかあるが、大きな原因となるのが嚥下機能(食べたものを噛んで飲み込む力)の低下だ。高齢者に多いのはもちろんだが、40代から始まっている人も少なくない。「最近むせることが多くなった」という人は要注意だ。

噛むためには、20本以上の歯がしっかり残っている、歯周病がないなど、歯科クリニックに定期的に通って口腔機能の維持に努めたい。むせずにしっかり飲み込むためには、舌をはじめとした、飲み込むための筋肉が働くことが必要だ。

やわらかくてサッと食べられるものばかり食べていたり、外出が減ったりすることで運動量が減ることでも、のどの機能は衰える。嚥下機能を維持するには、中高年の今のうちからのどを鍛えておくことがおすすめだ。

そこで嚥下障害に詳しい、国立国際医療研究センター病院リハビリテーション科の藤谷順子診療科長に、中高年から始めたいトレーニング(リハビリ)法を聞いた。4つの方法を紹介しよう

①ペットボトル筋トレ…やわらかい空の500ミリリットルペットボトルの底をのどに当て、あごと鎖骨の内側でペットボトルを挟む。ペットボトルをあごで潰すように、ペットボトルの底から2~3センチ上のやわらかい箇所をあごで、ペコっと音がでるように押す。首の前の筋肉を意識してゆっくりと。これを30回繰り返す。

②おでこプッシュ筋トレ…背筋を伸ばし、おでこの真ん中に指先を当てる。指先でおでこを押しながら、頭を前に倒し、反発しあった状態にする。首の前側に力が入っていることを意識し、そのまま10秒キープし、3秒休む。これを5回繰り返す。あごが前に出たり、腰から前に倒れたりしないように注意。

③フレーズ歌唱トレーニング…好きな歌を、ワンフレーズ1呼吸で歌いきる。最初に吸った息を歌って使い切ることがコツ。続かない人は、息をケチりながら、小さな声になってもOK。息を吸うときは、歌のリズムに合わせなくても、ゆっくり吸って大丈夫。これを1分続ける。「カラオケなどで1曲歌うだけでも筋トレになります。歌詞をはっきり美しく発音することを心がけるとさらにいいでしょう」