★DeNA担当記者の「ここに注目!」 類まれな「素質」と「スター性」が歴史塗り替える予感
男が〝ほれる〟男だ。11月の秋季トレーニング途中に合流した石井琢朗野手総合コーチは「出てきたときから良い選手だと思っていた」と期待し、翌日には早くもマンツーマン指導を開始。その後も英才教育を施した。
森が持つのは、現役時代に通算2432安打を記録した新コーチを惹きつける「素質」だけではない。類まれな「スター性」も兼ね備えている。
まだ18歳だった1年目。プロ初実戦となった春季キャンプの紅白戦で、初スイングから中前打を放った。10月に1軍へ初昇格すると、今度は巨人・ビエイラの154キロの速球をまたも初スイングで捉え、左翼フェンス直撃の二塁打。ラミレス前監督に「何か持っている」といわしめた。
今季は、高校日本代表のチームメートだった同学年の奥川(ヤクルト)、佐々木朗(ロッテ)、宮城(オリックス)が飛躍。所属チームはいずれも上位に躍進した。
彼らと同じドラフト1位入団の森が、23年間リーグ優勝から遠ざかるベイスターズの歴史を変える―。来季は、そんな姿に期待したい。(DeNA担当・浜浦日向)
■森敬斗(もり・けいと) 2002(平成14)年1月28日生まれ、19歳。静岡県出身。神奈川・桐蔭学園高で3年春の選抜大会に出場(初戦敗退)。19年のU18W杯では日本代表として全8試合に出場した。20年ドラフト1位でDeNA入団。今季成績は44試合で打率.194、0本塁打、5打点。通算成績は52試合で打率.200、0本塁打、5打点。175センチ、78キロ。右投げ左打ち。独身。来季年俸1350万円。背番号6。