よみがえる日英同盟

日本の安全保障に「第2次日英同盟」が急務 100年前の解消を歴史的失敗の教訓に

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実は、英国にとっても日英同盟の時代が絶頂期だった。

かつて渡部昇一上智大学名誉教授が、英国の著名な学者に「何といっても、日英双方にとって最も不幸だったのは、日英同盟の解消であったと思う」と話すと、この英国人学者も「まことにそのとおりだ」と、膝を打たんばかりにして同意したというのだ。渡部氏はこう述べている。

《イギリスとの同盟がなくなったと見るや、アメリカは日本を狙い撃ちし始め、日米関係は悪化の一途を辿った。この二年後の大正十三年(一九二四)に、米国議会で、〝絶対的排日移民法〟が成立したのは、その手始めともいうべき出来事であった》

《またイギリスも、第二次世界大戦で勝ったのはいいにしても、気が付いたらイギリス帝国は解体せしめられ、かつての栄光は失われ、経済的にも一人当たりの国民総生産が、かつての植民地シンガポール以下になってしまった》(渡部昇一著『かくて昭和史は甦る』クレスト社)

つまり、利害が一致こそすれ、衝突することのなかった日英両国が干戈(かんか)を交えねばならなかった大東亜戦争では、日本だけでなく英国もまた敗者だったのである。もし日英同盟が続いていたらと思うと、誠に残念でならない。

およそ100年前の「日英同盟解消」という歴史的失敗の教訓を、わが国の外交・安全保障政策に生かしたいものである。いま日本の安全保障にとって「第2次日英同盟」が急務ではないだろうか。 =おわり

■井上和彦(いのうえ・かずひこ) ジャーナリスト。1963年、滋賀県生まれ。法政大学卒。軍事・安全保障・外交問題などをテーマに執筆活動を行うほかテレビ番組のコメンテーターも務める。産経新聞「正論」執筆メンバー。フジサンケイグループ第17回「正論新風賞」受賞。著書に、『日本が戦ってくれて感謝しています』(産経新聞出版)、『日本が感謝された日英同盟』(同)=写真、『親日を巡る旅』(小学館)、『自衛隊さん ありがとう』(双葉社)など多数。

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