景気回復は勢い弱く、山の頂は姿も見えず

産経ニュース
新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」を巡る水際対策について、記者の質問に答える岸田首相=29日午後、首相官邸
新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」を巡る水際対策について、記者の質問に答える岸田首相=29日午後、首相官邸

平成30年11月に始まった景気後退期は令和2年5月で終わったが、新型コロナウイルス禍の収束は見通せず、景気回復の勢いは弱いままだ。ワクチン接種の開始が遅れたことが響き、欧米の後塵(こうじん)を拝している。政府は過去最大の3年度補正予算案で景気を下支えしたい考えだが、新変異株「オミクロン株」の出現で先行きの不透明感は強まり、景気拡大の「山」はいまだにその姿すら見えてこない。

2年6月以降の日本経済は形式的に景気拡大局面と位置づけられるが、コロナ禍が続き実感は乏しい。感染再拡大で緊急事態宣言が度々再発令され、飲食店の営業自粛など個人消費に影響が出た。3年1~3月期と7~9月期はマイナス成長に落ち込み、実質国内総生産(GDP)を年内にコロナ前水準に回復させる政府目標の達成は絶望的だ。

景気後退期は米中貿易摩擦が深刻化した平成30年11月に始まり、令和元年10月に10%への消費税増税に踏み切ったことでダメ押しされた。その後もワクチン接種の遅れなど行政の不手際が重なったことで、日本経済は景気停滞の深みから抜け出せずにいる。昨年にはワクチン接種を始め経済再開で先行したユーロ圏は7~9月期の実質GDPが前期比年率9・1%増、米国は2・0%増と先を進む。

一方、足元の感染状況は落ち着いており、政府はコロナ対策や景気刺激策を盛り込んだ3年度補正予算案に過去最大の35兆9千億円を計上し、経済を早期に成長軌道に戻したい考えだ。

ただ、目玉となった18歳以下への10万円給付など各種の家計給付金はこれまで同様に半分以上が貯蓄に回る可能性も指摘され、大きな消費喚起効果は見込めない。国内でも感染事例が確認されたオミクロン株の影響で感染「第6波」が生じれば、観光支援策「Go To トラベル」などの再開も先送りされかねない。

日本経済は低空飛行が続くのか。岸田文雄政権が補正予算に盛り込んだ感染拡大防止策や成長戦略が早期にその効果を発揮しなければ、変異株の脅威に飲み込まれ景気が「二番底」に向かう恐れも否定できない。

(永田岳彦)

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