主張

行動制限緩和 静かな今こそ次の準備を

産経ニュース

全国的に新型コロナウイルス禍の鎮静状態が続いている。大多数の国民によるワクチン接種への協力と、行動自制の成果とみるべきだろう。

政府は新型コロナ感染症対策の指針「基本的対処方針」を改定し、月内に適用する。飲食店の人数制限を撤廃し、イベントでは、都道府県への感染防止安全計画の提出を条件に上限をなくす。

マスクの着用や手洗いの励行といった感染対策の徹底を継続した上で、この機に親族や友人知人との旧交を温め、スポーツ観戦や音楽会鑑賞などを節度をもって楽しんでもらいたい。

ただし海外に目を向ければ、隣国の韓国では23日、1日当たりの感染者が過去最多を更新し、4千人台に達した。欧州でも英、独、オランダなどの各国で感染者数が拡大しており、オーストリアは19日、全国で外出制限を再導入し、来年2月からワクチン接種を義務化すると発表した。

感染者数が拡大すれば、変異株が生まれる可能性も高まる。日本がいつまで現在の平穏を保てるかは不確定である。

松野博一官房長官は18日の会見で、政府が新型コロナの水際対策で設けている入国者数の制限を26日から緩和し、現在の1日当たり3500人程度から5千人程度に引き上げると明らかにした。

松野氏は「制限のさらなる緩和に向け、どのような方策が取れるか前向きに検討を続ける」とも述べたが、果たして韓国や欧州の情勢はそれを許す状況にあるか。

改定された「対処方針」は水際対策について「国内への感染者の流入及び国内での感染拡大を防止する観点から、入国制限、渡航中止勧告、帰国者の検査・健康観察等の検疫の強化、査証の制限等の措置等を引き続き、実施する」とうたっている。情報の収集や分析に遺漏はないか。「方針」通りに迅速に行動に移せるよう、不断の準備が欠かせない。水際対策には万全を期してほしい。

「方針」には、第6波に備えて医療提供体制を強化することも盛り込まれ、ワクチン接種の促進や治療薬確保に取り組むとした。入院を必要とする人に病床を提供できなかった第5波の反省を踏まえて、静かな今こそ準備を整えておかなくてはならない。

新型コロナ禍の脅威は、まだまだ去ったとはいえない。

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