湯川博士の邸宅から書画や講義ノート 3千点超す遺品

産経ニュース
邸宅整備のイメージ図=京都市左京区
邸宅整備のイメージ図=京都市左京区

日本人初のノーベル賞受賞者の湯川秀樹博士(1907~81年)が晩年を過ごした邸宅(京都市左京区)が京都大に寄付されたことを受け、邸宅の保存活動に取り組む市民の会は、邸宅から書画や手紙など3千点を超す遺品が見つかったと明らかにした。会は遺品の保存について、今後京大と話し合うとしている。

 湯川秀樹氏
湯川秀樹氏

会は「湯川秀樹旧宅の保存と活用を願う市民の会」(代表・岡田知弘京都橘大教授)。京大基礎物理学研究所長を務めた佐藤文隆・京大名誉教授や、湯川研究室出身の坂東昌子・愛知大名誉教授、山極寿一・京大前総長らが名を連ねる。

湯川氏の邸宅(市民の会提供)
湯川氏の邸宅(市民の会提供)

湯川氏遺族の知人で鍼灸(しんきゅう)師の江上由香里さんが遺族から「家の維持が難しい」と打ち明けられ、昨年11月に坂東さんに相談し、3月に発足に至ったという。

会によると、母屋や敷地内にある書庫など計8カ所にあった遺品を確認したところ、湯川氏が手がけた書画や掛け軸が113点、講義ノートや書簡が233点、書籍が2827点見つかった。

妻のスミさんとともに描いた絵画や、日本を代表する哲学者・西田幾多郎など親交のあった文化人の作品も含まれている。大学時代のものとみられるノートも発見され、婿養子となり「湯川」姓になる前の「小川」姓で記名されていた。

同会は詳細な目録作りを進め、保存について京大と話し合うとしているが、量が多く完成には10年近くかかるという。湯川氏の後輩で親交があった佐藤名誉教授は「京大の湯川記念館にある史料とは全く質が違うものが多くある。詳しく調べると面白いものがありそうだ」と期待を口にした。

また、旧宅が京大に寄付されて保存されることについて、江上さんは「奇跡が起こったと思っている」と喜んだ。

会はホームページを作り、会員を募っている。(秋山紀浩)

  1. ウイグル人元収容女性、性的暴行や虐待の実態を証言

  2. “異常判断”連発の韓国司法 いわゆる「元徴用工訴訟」で国際ルール無視…文大統領が恐れる日本の報復 松木氏「甘えた判断は世界に恥をさらす」

  3. 【年のはじめに】中国共産党をもう助けるな 論説委員長・乾正人

  4. 「オミクロン株」習主席の野望粉砕か アフリカで変異発生…「ワクチン外交」が裏目に 「外交的ボイコット」に拍車、北京五輪に暗雲

  5. 朝ドラあすの「カムカムエヴリバディ」12月8日第28話あらすじ 初めて生の英会話を交わした安子だったが…