<独自>中国揚陸艦、台湾東部沖で上陸演習 与那国沖通過

産経ニュース
台湾東部・花蓮沖に進出した中国海軍の071型揚陸艦の同型艦=2012年5月、沖縄南西沖(防衛省統合幕僚監部提供)
台湾東部・花蓮沖に進出した中国海軍の071型揚陸艦の同型艦=2012年5月、沖縄南西沖(防衛省統合幕僚監部提供)

中国海軍の揚陸艦2隻が今月中旬、沖縄県・与那国島と台湾の間の海域を通過し、台湾東部沖で上陸作戦を想定した演習を実施していたことが24日、分かった。日台の防衛当局関係者が明らかにした。南西諸島周辺で中国海軍の揚陸艦の行動が確認されるのは極めて異例。台湾への武力侵攻を想定した緊張度の高い行動で、日台の防衛当局がそれぞれ分析を進めている。

揚陸艦2隻はいずれも071型ドック型揚陸艦(LPD)で、東シナ海や台湾正面を担当する東海艦隊(司令部・浙江省寧波市)の所属という。14日前後に台湾・与那国間を南下して台湾東部・花蓮沖に進出し、一定時間、同海域にとどまった。演習の詳細は不明。与那国島では陸上自衛隊沿岸監視隊が周辺の海空域を監視しているが、防衛省統合幕僚監部は2隻の動向を発表していない。

台湾の花蓮空軍基地。敵の攻撃から戦闘機を守る掩体壕(左)の中に、F16が格納されている=2015年12月(田中靖人撮影)
台湾の花蓮空軍基地。敵の攻撃から戦闘機を守る掩体壕(左)の中に、F16が格納されている=2015年12月(田中靖人撮影)

一般的に中国軍の台湾上陸作戦は台湾海峡に面した本島西側が主戦場になるとされ、中央山脈に隔てられた東部は「後背地」に当たる。本島東部の沿岸部は断崖が多く上陸に適した場所が少ないことも要因の一つだ。だが、花蓮には長さ10キロ程度の砂利浜がある。また、花蓮には軍民共用の花蓮空軍基地に加え、中国が台湾侵攻に踏み切った場合、序盤に想定される弾道ミサイルなどの攻撃を避けて各地の航空機を避難させる佳山空軍基地があり、台湾防衛の重要拠点でもある。

上空から見た台湾の花蓮空軍基地(手前中央)。奥の山脈の脇に佳山空軍基地がある=2017年6月(田中靖人撮影)
上空から見た台湾の花蓮空軍基地(手前中央)。奥の山脈の脇に佳山空軍基地がある=2017年6月(田中靖人撮影)

071型は玉昭(ユージャオ)級とも呼ばれ、排水量は約2万トン。4月に初の強襲揚陸艦075型が就役するまでは中国海軍で最大の揚陸艦だった。ヘリ4機を搭載し、艦後部の甲板から発着艦させる。搭載兵員は約900人で、水陸両用戦闘車両やエアクッション型揚陸艇(LCAC)で上陸させる。米国防総省の報告書などによると、071型は昨年までに8隻の進水が確認され、うち3隻が東海艦隊に配備されている。

台湾当局の関係者は「中国軍は最近、日本の南西諸島を攻撃目標の選択肢に加えた」と指摘。揚陸艦による「(上陸)攻撃編隊」の編成はその後で初めてだとした。防衛省は2012(平成24)年5月、同型の揚陸艦を太平洋上で確認し公表したが、沖縄本島から南西に600キロ以上離れていた。

この関係者はまた、中国の海軍陸戦隊(海兵隊)が島嶼(とうしょ)占領や上陸後に対空・対艦火力を制圧する訓練を行っているとも指摘。今回の揚陸艦の行動は南西諸島にも転用できるため「日本側も注意すべき事案だ」と警鐘を鳴らしている。

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