ワクチン3回目は原則8カ月、接種間隔「6カ月」は例外運用

産経ニュース

新型コロナウイルスワクチンの3回目接種をめぐり、厚生労働省が2回目接種からの間隔を「原則8カ月以上」としつつ感染状況により自治体の判断で6カ月にすることが可能との方針をまとめた。厚労省は「例外」とするが、12月の開始を前に事実上の前倒しと取られかねない。有効性は2回接種後の時間経過で低下するため、早めの接種を求める声も予想され、政府には混乱を広げない丁寧な説明が求められる。

「市町村にとって2カ月は大きい。国が認めたとなると早く打ってもらえるのではないかと意見が出る。『8カ月』を上手に伝えてもらえるとありがたい」。15日の厚労省専門分科会で委員の川俣純子・栃木県那須烏山市長は強調した。

注文が付いたのは、厚労省が初めて示した「地域の感染状況などを踏まえて自治体の判断で6カ月以上の間隔をあける」という接種間隔の提案のただし書き部分だ。厚労省は9月からの議論で「おおむね8カ月」を一貫して強調。これは実施が早かった欧米などの状況を参考にしたとされる。

ただ、「6カ月」も降って湧いたわけではない。委員の伊藤澄信・国立病院機構本部総合研究センター長は9月の会合で、早期接種の医療従事者で半年を過ぎると感染者が出るとの懸念を示している。

当時は自治体の委員から、8カ月であっても準備期間が短いと不安視する声が上がるなどし、再検討の余地を残すことで落ち着いた。続く10月の会合でも8カ月を軸に議論され「半年を過ぎるとワクチン効果は低下してくる」との意見がありつつも、厚労省側は「8カ月で順番に接種機会を提供するのが合理的」としていた。

では、3回目接種の枠組みを取りまとめた15日の会合で厚労省はなぜ「6カ月」を提案したのか。

背景には、厚労省が11日に特例承認したファイザー製ワクチンが、審査の過程で臨床試験での検討結果などを踏まえ「2回目接種から少なくとも6カ月後と設定することは可能」とされたことがある。

各国の研究で、2回接種後の有効性は時間経過で徐々に低下することが判明。厚労省に対策を助言する専門家組織に提出された資料は「接種後4カ月以降から発症予防効果は顕著に減弱していくとされる」と指摘した。米国でファイザー製接種後5カ月以降で入院予防効果は約9割を維持したものの、感染予防効果が88%から47%に低下したとのデータもある。

厚労省担当者は「感染予防効果も6カ月で一気に下がるわけでなく一定程度維持される。8カ月が標準で6カ月は例外、最低限のライン」と理解を求める。自治体から要望があった「おおむね」の範囲を明確にする意図もあったという。

厚労省は自治体の判断を尊重するとしつつ、感染拡大や拡大の恐れなどの状況を踏まえることを求めた。後藤茂之厚労相は16日の会見で「決して自治体の判断で自由に接種間隔の前倒しを認めるものではない」と強調した。

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