政府、石油備蓄の放出検討 米の要請配慮か 効果は未知数

産経ニュース
ガソリンスタンドで給油する男性(桐山弘太撮影)
ガソリンスタンドで給油する男性(桐山弘太撮影)

原油価格の高騰を受け、政府が石油備蓄の放出を検討していることが判明した。19日から20日にかけての日米の原油先物相場は、米国などが協調して備蓄を放出するとの観測を背景に下落。政府は19日に決めた追加経済対策でガソリンなどの価格急騰を抑える期間限定の支援策を盛り込んだが、今後の原油価格の動向次第では発動しないまま終わる可能性も出てくる。

19日のニューヨーク原油先物相場は反落し、指標の米国産標準油種(WTI)の12月渡しが前日比2・91ドル安の1バレル=76・10ドルと約1カ月半ぶりの安値で取引を終えた。19日夕から20日早朝まで東京商品取引所で行われた中東産原油の先物夜間取引でも、1キロリットル当たりの指標価格が一時、19日清算値(株価終値に相当)から2730円急落し、約1カ月半ぶりの安値となる5万1640円を付けた。下落率は5%に及んだ。

大規模災害や産油国が集中する中東の政情不安による供給不足が顕在化しない中で実際に放出すれば異例の措置となる。そこには、米国の要請をむげにはできないという事情も透けてみえる。国内アナリストは「同盟国である米国から頼まれたら断れないということではないか」とみる。

米国は日本に加え中国や韓国、インドにも石油備蓄の放出を検討するよう要請したとされる。ただ、各国が協調して放出したとしても、原油価格の沈静化につながるかは未知数だ。放出する期間や量に加え、複数回か1回限りかといった条件に左右されるためだ。

原油高騰が新型コロナウイルス禍からの回復を目指す日本経済の重荷となる事態を懸念する政府は追加経済対策に、ガソリンや灯油など4種類の燃料の価格急騰を抑える支援策を明記した。ただ、一般消費者に恩恵が行き渡るのか、効果に懐疑的な見方は根強い。

経済産業省が詳細な制度設計を急いでおり、12月中の開始を目指し、来年3月末まで実施する。原油価格が落ち着けば支援策が発動しないまま終わる可能性もある。経産省幹部は「(仮に発動しなくても)準備を重ねて安心感を与えられれば、仕組みの役割を果たせたことになる」と話す。

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