大王製紙エリエールレディスオープン第2日(19日、エリエールGC松山=6545ヤード、パー71)圏外から逆転での3季連続シードを目指す新垣比菜(22)=ダイキン工業=が65をマークし、通算7アンダーで40位から8位に浮上した。三ケ島かな(25)=ランテック=と柏原明日架(25)=富士通=が通算12アンダーで首位。賞金ランキング1位の稲見萌寧(22)=都築電気=は67で回り、通算5アンダーで渋野日向子(23)=サントリー=らと並んで17位にいる。
土壇場で今季自己ベストが出た。次週の最終戦は出場人数が限られるため、今週がシード争いの最終戦。1番(パー4)で8メートルをねじ込むなど、ノンプレッシャーの新垣がスコアを伸ばした。
「パットが良かったし、ティーショットも比較的フェアウエーに行った。アイアンショットもいい方だったので、チャンスが多かったです」
前週は最終日に今季自己ワーストの83を打ち、最下位に沈んだ。今季賞金ランクは64位で、大会ごとの成績をポイント換算したメルセデスランキングは58位。ともに50位以内に与えられる来季シードの圏外にいる今季を象徴する乱調だった。
「今週の成績が良かったら…とも考えたけど、QTに行く覚悟で気楽にやろうと思った。そんなに頑張らなくていいかなと思っています」
シード落ちしても、賞金ランクおよびメルセデスランキング51位から55位までは前半戦に出場できる。そこも頭から消し、30日からの最終予選会(QT)に回ることを覚悟した。その途端のV字回復。単独6位以上が最低条件となるメルセデスランキングでのシード死守が見えてきたが、「気楽に」のスタンスは変わらない。
2018年に、1998年度生まれの黄金世代で3人目となるツアー初優勝。その後は低空飛行が続くが、沖縄出身の22歳は「なんくるないさ~」で苦境を乗り切る。(臼杵孝志)