チリの「トランプ」 大統領選へ右派候補が急伸

産経ニュース
17日、チリ南部バルディビアで開いた選挙集会で支持者に訴える大統領選候補のホセアントニオ・カスト氏(AP)
17日、チリ南部バルディビアで開いた選挙集会で支持者に訴える大統領選候補のホセアントニオ・カスト氏(AP)

【ニューヨーク=平田雄介】21日に投開票が行われる南米チリ大統領選で、トランプ前米大統領にも例えられる右派候補のホセアントニオ・カスト氏(55)の支持率が急伸している。治安悪化や不法移民に厳しく対処する主張が好感され、これまで支持率で首位を維持していた共産党を含む左派連合の候補、ガブリエル・ボリッチ氏(35)を追い抜いた。

直近の世論調査はカスト氏が支持率25%で首位、19%のボリッチ氏が2位。10月末まではボリッチ氏が首位を保っていた。7候補が乱立し、いずれの候補も第1回投票で当選に必要な過半数を得票するのは難しい情勢で、両氏が決選投票に進む公算が大きい。

チリ北部では最近、ベネズエラからの不法移民が公園を占拠する問題があり、カスト氏は移民テントを強制撤去した住民らを擁護するなど、移民に厳しい対応を主張している。

南部では近年、先住民族による農林業関係施設への放火事件が急増。首都サンディエゴでは経済格差への不満を背景に抗議デモが過激化し、10月には商店への放火や略奪が起きた。こうした治安悪化を受け、取り締まり強化を訴えるカスト氏への支持が伸長したようだ。

カスト氏は元下院議員の法律家。カトリックの信者として妊娠中絶に反対している。左派は移民や治安に厳しい態度やキリスト教福音派から支持を受ける共通点を踏まえ、カスト氏をトランプ氏やブラジルのボルソナロ大統領になぞらえ、「右派ポピュリスト(大衆迎合主義者)」と批判している。

世論調査では「絶対に投票しない」と答える人も48%に上る。カスト氏は1988年の国民投票でピノチェト軍事政権の任期延長に賛成した経歴が影響しているともされている。

カスト氏はこれに対し、「左派が私を不寛容で極端だと主張するのは、私が真実を話し、正面からモノを言うからだ。私は決して暴力を肯定しない」と反論している。

一方、カスト氏と支持率首位を争うボリッチ氏は学生運動出身の下院議員。「貧富の格差の是正」を争点に据え、抗議デモで逮捕された人たちの恩赦を求めており、教育改革や環境対策の強化も訴えている。

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