対中非難決議なお不透明 推進議連の活動かぎ

産経ニュース
南モンゴルを支援する議員連盟の会合で挨拶する自民党の前衆院議員、上野宏史氏(左奥)=18日午後、衆院第2議員会館(奥原慎平撮影)
南モンゴルを支援する議員連盟の会合で挨拶する自民党の前衆院議員、上野宏史氏(左奥)=18日午後、衆院第2議員会館(奥原慎平撮影)

中国政府による新疆(しんきょう)ウイグル自治区や香港などでの人権侵害行為を非難する決議が、12月の臨時国会で実現するかは不透明だ。かぎとなるのは決議を推進する議員連盟を通じた各党への働きかけだが、いくつかの議連は先の衆院選で中心メンバーが去り、態勢の立て直しが急務となっている。

「非難決議には政治生命をかける思いで取り組んできた。現職議員に思いを託したい」。18日の南モンゴル支援議連の会合で、議連の立ち上げメンバーの自民党前衆院議員、上野宏史氏はこう語った。上野氏は議連事務局長を務めていたが、衆院選で議席を失い、今後は参与として議連の活動に携わることになった。

議連の会合では、静岡大の楊海英教授が、中国・内モンゴル自治区で中国当局によるモンゴル族の言語や文化への弾圧が一段と悪化した現状について説明。出席議員からは、対中非難決議の早期実現に向け、問題意識を共有する超党派議連との連携を強めるべきだとの意見が上がった。

超党派の日本ウイグル国会議員連盟や日本チベット国会議員連盟などは、中国当局がウイグル自治区で100万人以上のウイグル族を強制収容したとして国際社会で批判されていることなどを踏まえ、今年の通常国会で対中非難決議の採択を目指した。立憲民主党や日本維新の会は決議案を了承したが、自民や公明党は党内手続きが終わらず、採択は見送られた。

岸田文雄首相は自民総裁選で対中非難決議に前向きな考えを示し、首相就任後に国際人権問題担当の首相補佐官を新設した。ただ、衆院選では上野氏のほか、ウイグル議連事務局長だった自民の長尾敬氏も落選。香港の民主化運動などを支援する超党派議連の共同会長だった国民民主党の山尾志桜里氏は引退した。衆院選後、南モンゴル支援議連以外は活動を再開しておらず、非難決議に向けた超党派の動きは見えていない。

ある議連関係者は「誰も走り出さなければ、決議を採択せずに臨時国会を終える可能性がある」と語り、超党派議連の活動再開が決議実現に不可欠だとの認識を示した。(奥原慎平)

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