三井住友VISA太平洋マスターズ第1日(11日、静岡県太平洋クラブ御殿場=7262ヤード、パー70)ツアー未勝利の幡地隆寛(28)=ディライトワークス=が1イーグル、4バーディー、3ボギーの67で回り、高山忠洋(43)=スターツ、ディラン・ペリー(26)=オーストラリア=と並んで首位発進した。1打差の4位に金谷拓実(23)=Yogibo=ら6選手がつけた。
雪化粧した富士の麓に快音が響く。幡地のドライバーがうなりを上げ、強風を切り裂いた。
「このコースのバックナインで5アンダーを出せたのはよかった。今週はいいことがある」
インから出て3バーディーを奪った後、18番(パー5)では残り169ヤードの2打目をピッチングでグリーンに乗せ、4メートルのイーグルパットを確実に沈めた。6番から3連続ボギーをたたいたが、前半の貯金が効いて首位に並んだ。
「ここだとドライバーを気兼ねなく振れる(幅の広い)コースが3、4ホールある」
188センチ、98キロの堂々たる体格。平均飛距離313・30ヤードは今季1位。瞬間最大15・8メートルの強風に苦しむライバルを尻目に、攻めのゴルフを貫いた。「6アンダーで上がっていたらデカイことを言えた。もう少しチャンスに付けられればいい。風に対してスピンコントロールが重要になってくる」。28歳での初優勝に挑む。(一色伸裕)
◆幡地 隆寛(はたぢ・たかひろ) 1993(平成5)年6月30日生まれ、28歳。広島・三原市出身。岡山・作陽高で「日本ジュニア」3位。東北福祉大に進み、2015年「関東学生」で優勝し、同年12月にプロ宣言。16年「東建ホームメイトカップ」でツアーデビュー。19年「セガサミーカップ」で3位に食い込んだ。188センチ、98キロ。