「必要性分かるが容易でない」 岸田政権の賃上げに中小企業

産経ニュース

10日招集の特別国会で自民党の岸田文雄総裁が首相に選出され、第2次岸田内閣が発足した。岸田首相は令和4年度税制改正に向け、賃上げを行った企業への税制優遇を強化する方針を表明。消費喚起や経済回復を図る狙いがあるが、新型コロナウイルス感染拡大の余波に苦しむ中小企業からは「賃上げの必要性は分かるが容易ではない」などの声が聞かれる。

「コロナの影響で営業利益は大きく赤字だし、客足も戻っていない。賃上げは簡単ではなく、状況をみながら検討したい」。うどん店などを展開するグルメ杵屋の担当者は苦しい胸の内を明かす。

業務用生花を主に扱うサトウ花店(大阪市)の佐藤裕介専務も、業績が厳しいため賃上げは容易ではないとの見解を示し、「政府にはもっと経済支援策に注力してほしい」と要望する。

岸田首相は今月1日の記者会見で「成長を実現し、その果実を国民一人一人に給与引き上げという形で実感してもらう」と言及。企業に賃上げを促す税制を強化する考えを示した。

賃上げ企業の法人税を軽減する制度は安倍晋三政権下で平成25年度から導入、拡充されてきたが目立った成果は上げていない。

現在は、大企業が新規雇用者の給与を前年度より2%以上引き上げれば増加額の15%を税額から差し引くことができ、中小企業は同1・5%以上引き上げれば増加額の15%を控除できる。ただ、税制優遇の恩恵を受けるのは黒字企業が多い大企業が中心。岸田首相は減税率を引き上げることで賃上げ効果を高める考えを明かした。

「制度自体がよく分からない以上、動きにくい」とするのはガソリンスタンド運営会社(大阪市)の男性経営者。建設機械のレンタル・リースを手掛ける西尾レントオールは「制度を受けて賃上げをするということはない。自社のタイミングで行う」とする。

一方、雇用の安定などの観点から賃上げに前向きな企業も。大阪市のある建設会社は来年度から賃上げを実施する予定といい、担当者は「従業員のモチベーションアップになる」と話す。税制改正の内容次第では、減税措置を適用できる可能性もあると期待する。

関西経済連合会の松本正義会長は「ウィズコロナの経済の立て直しという課題を乗り越えるため、経済対策をはじめ、切れ目のない力強い政策の推進をお願いしたい」とのコメントを発表した。

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