中国恒例の「独身の日」セール 習政権のIT統制で変化

産経ニュース
中国で「独身の日」に合わせて行われる毎年恒例の値引きセールを知らせるアリババ集団の看板=9日、北京(三塚聖平撮影)
中国で「独身の日」に合わせて行われる毎年恒例の値引きセールを知らせるアリババ集団の看板=9日、北京(三塚聖平撮影)

【北京=三塚聖平】中国で「独身の日」と呼ばれる11日に、インターネット通販各社による毎年恒例の値引きセールが行われる。最大手のアリババ集団の取引額は昨年8兆円規模だったが、今年は「最も低調」(ロイター通信)になると指摘される。習近平政権がアリババへの圧力を強めているためで、同社も「公益」など政権の方向性に沿ったメッセージを発し、例年とは異なる商戦になる。

アリババ幹部は10月下旬のオンライン会見で「取引額中心から、持続可能な発展の指標へと焦点を移している」と強調した。従来は取引額の上昇をアピールしており、昨年もセール期間中の累計取引額が4982億元(約8兆8千億円)だったと誇った。今年は最終的な累計取引額を発表しない可能性すら指摘される。

変化の背景には、IT業界への統制強化の動きがある。習政権は社会への影響力が大きくなった国内IT大手を警戒し、特にアリババへの風当たりを増した。中国当局は4月、独占禁止法違反で過去最大の182億元超の罰金を科す決定を出している。

同社は現在、習政権の政策に積極姿勢を見せる。社会全体を豊かにするために大企業に寄付などを求める「共同富裕」が今夏に注目されると、同社は促進事業として2025年までに1千億元を拠出すると発表。習政権が温暖化対策を重視する中、今年のセールでは環境負荷の小さいグリーン家電などを強調する。

中国では独身を意味する数字の「1」が4つ並ぶ11月11日を「独身の日」と呼び、09年にアリババがセールを開始。当初は「独身者が自分にプレゼントを贈る」とされたが、競合他社も追随して独身者にとどまらないセールになった。

アリババは、一大消費イベントとして盛り上げて利用者を拡大。10月の国慶節(建国記念日)や、1~2月の春節(旧正月)と並ぶ商戦期となった。膨大な利用者によりメーカーに対する力を増し、大々的な値引きを実現させて消費者を引き付けた。この日のセールで生活必需品をまとめ買いする中国人も多い。アリババ傘下には電子決済サービス「アリペイ」があり、膨大なユーザーは自社のサービスで抱え込んでいる。

一方、アリババは自社サイトで商品を販売する業者に、競合他社に出店しないよう迫る「二者択一」と呼ばれる行為を行っていたことも問題視されている。

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