ヤクルト投手陣“劇的改善”のカラクリ 奥川ら代替球場でノビノビ投球…今夏の東京五輪の影響も 高津監督「打たれてもいいから四球は出すな」

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ただ、今季が非常に特殊なシーズンだったからこそ、投手陣が後にも先にもない追い風を受けられた効果もあったのだという。伊藤コーチは「これにはカラクリがあって…。一番大きかったのは東京五輪の影響で、夏の神宮で試合がなかったこと」と衝撃の舞台裏を明かす。

ヤクルトは本拠地の神宮が五輪の待機所などになったため7月11日―9月11日まで使用できず、松山、静岡、東京ドームで主催試合を行う流浪生活を強いられたが、これがプラスに作用した。

「夏の神宮は暑いうえに打者有利な南風が強いので、相手チームも防御率が悪くなる。そんな時期に松山や静岡といった広い球場でノビノビ投げられたのは大きかった。東京ドームも神宮よりは広いし、何より涼しい」

代替球場では4勝4敗2分だったが、狭い本拠地で委縮していた投手陣は、広い球場での試合が続いたことで自信をつけ、これが9月からのラストスパートにつながった。前半戦のチーム防御率は3・81だったが、後半戦は優勝決定の10月26日まで2・93。先発に限れば4・17から2・84と、ともにリーグ唯一の2点台をマークした。

首位で8月を迎えながら急失速し、借金「1」の3位に沈んだ巨人の投手陣との大きな違いは、コンディションが整った〝使えるコマ〟の数だ。

ヤクルトにとって今季の分水嶺が9月17日からの10連戦。7勝3分けと無敗で切り抜けたが、その間に起用された先発投手は実に8人に上った。球団幹部は「奥川の投球を見て、相乗効果で他の投手も引っ張られた。10連戦のときは金久保ら、ファームで調子がよくても1軍で投げられない投手もいた。こんなことは以前はありえなかった」と層の厚さを実感する。

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