平成4年の首里城(那覇市)復元に携わった彫刻家、今英男さん(昭和12~平成26年)の金沢市の自宅で見つかった復元事業の資料が、沖縄県立博物館・美術館で来年1~3月に開かれる企画展で展示されることが5日、関係者への取材で分かった。
首里城は令和元年の火災で、正殿などが焼失した。政府は8年までに正殿を再建する方針で、資料展示による機運醸成が期待される。
今さんは平成4年の復元で専門家の下絵を参考に竜などの正殿の彫刻を担当。令和元年の火災後、遺族が自宅を整理して数十点の下絵や木型、図面といった資料を発見していた。
遺族は資料を同館に寄付。企画展では元年の火災で焼け残った柱や瓦も展示する。同館の担当者は「今後の再建に役立つ資料を多くの人に見てもらいたい」と話した。