ベテラン記者コラム(214)

横綱北勝海の引退で思い出す、3度目の横綱空位がこないといいが…

サンスポ
九州場所を一人横綱で迎える照ノ富士(日本相撲協会提供)
九州場所を一人横綱で迎える照ノ富士(日本相撲協会提供)

14日に初日を迎える大相撲九州場所では、元横綱白鵬のしこ名が番付表から消えた。

引退したのだから当然といえば当然だが、実は白鵬の引退が日本相撲協会の理事会で承認されたのは9月30日で、九州場所の番付編成会議(9月29日)の後だった。そのため、協会関係者は番付表に白鵬のしこ名が残ると説明していたが、手続きが間に合ったため記載されなかったという。九州場所は番付の上でも照ノ富士の一人横綱となる。

戦後だと朝潮(昭和37年初場所)、若乃花(昭和37年夏場所)、琴桜(昭和49年名古屋場所)、双羽黒(廃業、昭和63年初場所)、北勝海(平成4年夏場所)の横綱が初日の直前に引退を発表したため、番付表にしこ名が載ったままになっている。

駆け出し記者だった頃の平成4年5月8日、横綱北勝海の稽古を取材してこいと指示を受けて、初めて九重部屋(当時)に行った。北勝海は左膝を痛めており、3月の春場所も初日から2連敗して休場。4場所連続休場となって進退が注目されていた。JR錦糸町駅から歩いて九重部屋の前に着くと、ちょうどタクシーから降りてきたのが北勝海だった。

すでに稽古用の白まわしを締めて泥着(浴衣)をひっかけた姿だったのに、稽古場の座敷に他社の先輩記者らにまじって座っていても、いっこうに北勝海は土俵に姿を現さない。そのうちに部屋関係者がザワザワし出し、これから横綱が引退会見します、となった。新米記者はあわてて会社に電話をしてカメラマンに来てもらい、取材の輪に加わったものだ。

北勝海はまだ28歳だったが、けがに泣いて無念の引退だった。夏場所の初日のわずか2日前だったため、当然、番付表にはしこ名が載ったまま。しかし問題は、前年から千代の富士、大乃国、旭富士が次々と引退して北勝海の一人横綱だったこと。番付表には横綱北勝海の名が記されているが、その引退によって、実質は60年ぶりに横綱不在となってしまったのだ。横綱がいなくなるのはいつ以来なんだと調べたりで大忙し。宮城山が引退して玉錦が昇進するまでが横綱空位だったと勉強した。

史上2度目の横綱空位は、翌平成5年初場所後に米ハワイ出身の曙が横綱に昇進して解消されるのだが、その後は記事に横綱空位の期間を書く際に「平成4年夏場所から5場所(番付上では名古屋場所から4場所)」とただし書きをつけることになる。

両膝のけがや病気で大関から序二段まで落ちてから復活した照ノ富士は29歳。正代、貴景勝の大関陣には上にあがりそうな勢いはなく、6場所出場停止処分を食らった朝乃山は幕下まで落ちるのが必至だ。3度目の横綱空位がこないといいのだが…。(牧慈)

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