盗撮事件で転落⁉ 目立たぬ存在が「ジョーカー」へ 京王線刺傷事件

産経ニュース
服部恭太容疑者(ツイッターから)
服部恭太容疑者(ツイッターから)

東京都調布市を走行していた京王線特急の乗客刺傷事件で、殺人未遂容疑で逮捕された服部恭太容疑者は福岡市の団地で、母と妹と暮らしていたという。知人らによると、地元の中学では陸上部に所属し、砲丸投げや、やり投げに似た「ジャベリックスロー」をやっていた。進学した地元の高校では空手部で活動。ただ、いずれも「際立つような存在ではなかった」という。

高校卒業後は、市中心部のインターネットカフェなどで働いた。黒髪に黒縁の眼鏡をかけ、知人の女性(74)は「いたって普通の若者だった」と話す。高校で同じクラスだった男性(24)は、髪を金色に染め、犯行後に車内で血のついた刃物を片手にたばこをふかす姿を報道で見て「別人ではないのか」と目を疑ったという。

目立たない存在だった服部容疑者が、なぜ凶行に走ったのか。関係者の一人は働いていたネットカフェでの出来事が契機になったのではないかと推察する。

関係者によると、服部容疑者は平成29年12月、店のシャワー室にカメラを仕掛けるなどの盗撮事件を起こし、摘発された。「その半年ほど前にも似たような盗撮をしてトラブルになっていて、店にいられなくなった」と語る。

それと前後するように長年交際していた女性と別れており、精神的に不安定になったとみられる。その後は介護ヘルパーや営業など仕事を転々。そして今年6月、コールセンターの営業で顧客からクレームを受け会社側から配置転換を打診されると、自ら退社を申し出たという。

地元を離れ、消費者金融で借金を重ねながら神戸や名古屋で過ごし、9月末に東京へ。約1カ月間、八王子のビジネスホテルで寝泊まりし、チェックアウトが迫った10月31日に犯行に及んだ。仕事や友人関係がうまくいかず、死にたかったという服部容疑者は「死刑になりたい」などとして事件に及んだ。「別の選択肢はなかったのだろうか」。同級生の男性は唇をかんだ。(根本和哉)

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