「妄想信じ切っていた」地裁認定 神戸5人殺傷で無罪

産経ニュース
神戸地裁=神戸市中央区
神戸地裁=神戸市中央区

神戸市北区で平成29年7月、祖父母ら男女5人を殺傷したとして、殺人や殺人未遂などの罪に問われた男性被告(30)に対する裁判員裁判の判決公判が4日、神戸地裁で開かれた。飯島健太郎裁判長は「精神症状の圧倒的影響下で犯行に及んだとの疑いを払拭できず、心神喪失状態にあった疑いがある」として無罪を言い渡した。求刑は無期懲役だった。

男性は起訴内容について認めていた。争点は責任能力で、犯行時に男性がどの程度、精神障害による妄想や幻聴の影響下に置かれていたかについて検察と弁護側の見方が分かれていた。

検察側は、凶器に殺傷能力の高い金属バットや包丁を用いるなど合理的な行動をとっているなどと指摘。完全責任能力があれば死刑を選択すべき事案とした上で、男性は当時心神耗弱状態だったとして無期懲役を求刑、弁護側は心神喪失で無罪と主張していた。

判決理由で飯島裁判長は、「男性は妄想型失調症に罹患(りかん)しており、犯行は幻聴、妄想などに動機づけられた」とする医師の精神鑑定結果に基づき、「妄想を信じ切っていたか、そうでないとしても妄想への疑念はごく小さなものだった」と認定。犯行時は心神喪失状態だったという合理的疑いが残るとした。

判決によると、男性は29年7月16日朝、祖父母と近くに住む女性を刺殺。母親ら2人を金属バットなどで襲い、けがをさせたなどとしている。

刑法は心神喪失者の行為は罰しないとし、心神耗弱者の行為は、その刑を減軽すると定めている。

神戸地検の山下裕之次席検事は「判決内容をよく検討し、上級庁とも協議の上、適切に対応したい」とコメントした。

神戸5人殺傷 発生から4年3カ月後の無罪 コロナ禍も影響

神戸市の5人殺傷事件で、殺人罪などに問われた男性被告について、これまで実名で報道してきましたが、神戸地裁が判決で、男性は心神喪失状態で刑事責任能力はなく、無罪と判断したため、匿名とします。


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