米中間選挙占うバージニア州知事選、共和候補猛追

産経ニュース
10月26日、米バージニア州アーリントンで、バイデン大統領(右)と健闘を誓い合う民主党候補のマコーリフ氏(AP)
10月26日、米バージニア州アーリントンで、バイデン大統領(右)と健闘を誓い合う民主党候補のマコーリフ氏(AP)

【ワシントン=渡辺浩生】1年後の米中間選挙の前哨戦として接戦が続くバージニア州知事選挙の投開票が2日行われる。バイデン大統領の支持率が低迷する中、投資会社出身の共和党候補、グレン・ヤンキン氏(54)が民主党候補のテリー・マコーリフ前州知事(64)を猛追。ヤンキン氏が勝てばトランプ前大統領が影響力を維持する共和党が反転攻勢の機会をつかみ、バイデン政権にとって大打撃となる。

同州は首都ワシントンと隣接する都市圏と保守的な南部の風土が混在。共和党イメージカラーの赤と民主党の青が混じった「紫色の州」と呼ばれ、昨年の大統領選ではバイデン氏が得票率10ポイント差でトランプ氏を制した。州知事選も当初、民主優勢で推移してきた。

ところが米紙ワシントン・ポストが先月末実施した調査によれば、マコーリフ氏の支持率が49%、ヤンキン氏48%で、差は9月時点の3ポイントから1ポイントに縮小。フォックスニュースの直近調査は、ヤンキン氏が53%とマコーリフ氏を8ポイント差で逆転、民主党指導層を動揺させている。

ヤンキン氏はハーバード大でMBA(経営学修士)を取得、米投資会社カーライル・グループの共同最高経営責任者を務めた。政治経験はないが、トランプ支持層を手放さず、無党派層を引きつける巧妙な戦略が、中間選挙を控えた共和党現職や新人らに注目されている。トランプ氏からの支持を得ながら、選挙戦では同氏への言及を控え、教育や雇用という地域課題に政策論争の焦点を絞っている。

選挙研究者のチャーリー・クック氏は「激戦州で共和党が親・反トランプの均衡をいかに保つかという微妙な一線を誰よりもうまく演じている」と評価した。

学校教育では、人種差別や白人至上主義を米国の構造問題として変革を唱える「批判的人種理論(CRT)」の導入を禁じると主張。CRTを偏向・非愛国的と批判する伝統保守層の支持も固めた。ヤンキン流の戦略が奏功すれば「将来の共和候補が進むべき道を提示する」(米紙ウォールストリート・ジャーナル)。

一方のマコーリフ氏はオバマ氏ら民主党重鎮の支持を最大限得ながら、ヤンキン氏をトランプ氏と一体とみなす攻撃を続けるが、終盤で頼みの綱のバイデン氏の不人気が直撃した。

バイデン氏はアフガニスタンからの米軍撤収決断が尾を引き、議会では民主党内の左派と中道派の対立で大型経済対策とインフラ投資の2大法案の成立が阻まれたまま。物価上昇によるインフレ懸念や国内供給網の目詰まりという経済不安に有効な手が打てず、不支持率は5割を超す。

「世界の指導者はバージニア州知事選を注視し、民主党のマコーリフ候補の敗北か僅差の勝利を、警告とみなすだろう」。ワシントン・ポストはローマに集まった20カ国・地域の首脳らの関心をこう伝えた。勝敗の行方が、トランプ時代の決別と世界の指導的地位への復帰を宣言したばかりのバイデン政権の持続性と24年の大統領選再出馬をうかがうトランプ氏の動向を占うからだ。バージニアの一戦は「全米のターニングポイント」(同紙)というわけだ。

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