衆院選から一夜「もっと現場を」 医療従事者ら注文

産経ニュース

新型コロナウイルス対応が大きな争点となった今回の衆院選。投開票から一夜明けた1日、コロナ対応に最前線で当たってきた医療従事者や、時短要請などに応じてきた飲食店関係者らからは、自公政権への注文が相次いだ。

「6波」に備えを

「『人』への支援策を挙げている政党はほとんどなかった」。地域の拠点病院として重症や中等症の患者を受け入れてきた埼玉医科大総合医療センター(埼玉県川越市)の岡秀昭教授は、今回の選挙戦をこう振り返った。

国内で新型コロナの感染拡大が始まってから2年近く。岡教授によると、重症患者を診るための高度な知識や技術を持った医師や看護師などはいまだに不足しており「現場は意欲と義務感でやっている状況」。流行の「第6波」などに備えた人材の確保や育成が急務とし、「自民党は過半数を取ったことに慢心せず、改善してほしい」と訴えた。

よしだ内科クリニック(東京都練馬区)の吉田章院長は、感染者数の急速な減少が「今の政権に有利に働いたのではないか」とみる。ただ、減少した明確な理由は解明されておらず「今までの対策がよかったと思うのではなく、第5波の反省をして第6波に臨んでほしい。一般病床を温存しつつ臨時の医療施設を今から準備しておくことが大事」と指摘した。

一方、自宅療養者の支援を行う「ファストドクター」代表の菊池亮医師は、自民党が衆院選公約で掲げた病床と医療人材の確保による「医療難民ゼロ」などに触れ「第6波へ向けての取り組みとしては本質を捉えている」と評価。

自宅療養者は減ってきてはいるが、今も問い合わせがあるとしつつ「そういう患者がまだいるということは忘れてほしくはないが、経済の両立も考えていく必要があると思う」と複雑な胸の内を明かし、「しっかりと病床数を確保することはもちろん、一定数自宅療養者が出ることは想定して両輪の態勢づくりをしていく必要がある」と話した。

外食利用促進を

「何かが変わるという期待は全く持てない」

東京・新橋で和食料理店「花未月(はなみづき)」を営むオーナーの平松美保子さん(76)はこう言い切る。

感染拡大を受けた東京都の酒類提供自粛などの要請に応じてきたが、「補償は十分とはいえなかった。自民党には飲食の現場を見に来てほしい」と話す。議席を減らした立憲民主党にも批判の矛先を向け、「国会で国民の関心とかけ離れた追及ばかりしてきた印象が否めない。生活に根差した議論をしてくれていれば、もっと支持を得られたのではないか」との見立てを示した。

東京都新宿区歌舞伎町で居酒屋「ゆいまーる」を経営する佐藤知英子さん(46)は「飲食業界は政府に恨み節を言う人が多いので、自民が単独過半数を保つとは正直びっくり」と驚いた表情を見せる。

都の要請が全面的に解除されたとはいえ、客足は回復しておらず、週に1組の予約がせいぜいという。「外で食べるという習慣自体が揺らいでしまっている。政府には外食の利用を促すような施策を積極的に展開してほしい」と注文を付けた。

  1. 【安保法案特別委採決】辻元氏、涙声で「お願いだからやめて!」と絶叫 民主、プラカード掲げ抵抗

  2. 市から突然1300万円請求…なぜ? 年金生活の80代女性に 専門家「今後数年で同様の高額請求を受ける人は増える」

  3. オミクロン株「悪いところ総取り」 専門家指摘

  4. 「カムカムエヴリバディ」るいも稔に会いたい? 初めてしゃべった言葉に「SixTONES絡めてくる粋な計らい」「稔さん、いつ帰って来てもいいんだよ」

  5. 「やばい、やばい!」響く悲鳴で朝のホーム騒然 神戸の飛び込み事故