よみがえるマエストロ 朝比奈隆の世界

神が降臨した、ブルックナーの教会演奏 フロリアンの鐘は「朝比奈ブレーク」の祝砲か

神がかりは日本でも起きた。東京・目白の東京カテドラル聖マリア大聖堂で80、83年にブルックナーの交響曲演奏会を開催。木之下さんの同書に、80年10月、大フィルが「第8番」を演奏後、拍手が「23分間続いた」とある。

83年は9月の「音楽生活50周年記念演奏会」で、「第7番」大フィル演奏を芸術祭参加特番用に収録した吉川さんは「聖堂の残響6秒、天使が舞い降りるような響きが聖堂にあふれ、最後の余韻を心で数える静寂の後、聴衆がスタンディングオベーションで大興奮。朝比奈さんは何度も呼び戻され、ネクタイを締め直して来られたほどでした」。

フロリアンの鐘は「朝比奈ブレーク」の祝砲だったのか。(原納暢子)

■朝比奈隆(あさひな・たかし) 1908年7月9日~2001年12月29日。93歳没。FM大阪では10月24日午後7時から、特別番組「マエストロ朝比奈隆永遠なれ!メモリアルアーカイブスペシャル」を放送。大阪フィル40周年の1987年、朝比奈&オケの足跡を本人や辻久子、山下洋輔らの証言と名演奏を交え、3代目桂米朝の語りでつづった貴重な番組。

11月3日正午からは常翔ホール(大阪市北区)で記念イベント「マエストロ朝比奈隆永遠なれ!~没後20年メモリアル~」が開催される。資料展示やシンポジウム、大フィルコンサートも。

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