令和を変える!関西の発想力

偏差値より人間性で高い合格率 大阪・豊中の学習塾「AEL」 高齢者の「孫活」サポートも

受験生と親たちに絶大な人気の阿蘇美智代先生(中央)
受験生と親たちに絶大な人気の阿蘇美智代先生(中央)

 10月も終わりに近づきました。コロナ禍も下火になって、今年はゆっくり紅葉狩りでも楽しみたいところ。一方で受験生を持つ親はこれからが本番。なかには学歴社会を勝ち抜くために、小学生からお受験に挑む親子も増えています。

 とはいえ、まだ幼い子供に勉強ばかりを求めていると、メンタルに支障をきたす可能性も否定できません。せっかく授かった大切な子供です。できることなら、のびのびと育てながら偏差値が上がる教育も受けさせたい、これが親の本音といったところでしょう。

 そんな中、大阪・豊中市では、偏差値よりも子供の人間性に焦点を当てる小中学生対象の学習塾「AEL」(aso education laboratory)が人気を集めています。代表の阿蘇美智代さんは、どんなに勉強が苦手な子供にも1対1で向き合いながら、性格やクセを分析して、無理のない受験法を指導するとか。その結果、大半の子供が当初の志望より1ランク上の学校に合格するそうです。

 しかも開塾から22年間、100%近い合格率を保っていると聞いて、いったいどう指導するのか、阿蘇さんに受験成功の秘訣を聞きました。

 阿蘇さんは「子供に自信をつけること。それが一番です」と明言、こう説きます。「子供は自分に合う勉強法を知れば、『自考力』(自分で考える能力)が身について勉強が好きになり、みずから1ランク上の学校を目指すようになります」

 そこで具体例を挙げてもらいました。

 たとえば、文章を読むのが苦手な小学生の男の子。読んだつもりでも内容が頭に入らず、成績も上がりませんでした。そこで阿蘇さんはテストの際、文章を飛ばして問題から読むように指導します。すると見違えるように文意を理解できるようになり、関西の名門・同志社香里中学校に合格しました。

 また、特定の科目が苦手な小学生の女の子。得意科目はできるのに苦手科目に足を引っ張られて成績が上がらず、自信を失っていました。

 そこで阿蘇さんは「苦手科目は勉強しなくていい」と指導。代わりに得意科目の成績を上げ、科目を絞って受験できる有名校を紹介しました。その結果、こちらも名門の関西学院千里国際学園中学校に見事、合格。

 なるほど阿蘇さんは、子供のマイナス面には目を向けず、優れた能力を発掘して伸ばす指導をしているのです。ビジネスでいえば「集中と選択」や「適材適所」の発想でしょうか。

 そういえば阿蘇さんはパソナの営業出身。しかも社員モチベーション向上企画で社長賞を受賞した凄腕だったそうです。その後、教育の世界に入って偏差値ばかりを追う指導に疑問を感じ、子供の人間性に根差した指導法を開発したというワケです。

 さらに阿蘇さんは今後、この指導法を高齢者に伝えるために「孫活サロン」を開くとか。高齢者が孫の能力を見いだし育てることで、孫はもちろん、家族全員がハッピーになって、地域も明るくなると張り切っています。要は年齢に関係なく、自信を持つことが一番! ですね。勉強になります。

 ■殿村美樹(とのむら・みき) 株式会社TMオフィス代表取締役。同志社大学大学院ビジネス研究科「地域ブランド戦略」教員。関西大学社会学部「広報論」講師。「うどん県」や「ひこにゃん」など、地方PRを3000件以上成功させた“ブーム仕掛け人”。

zakzak

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